とある彗星のとある発見
色葉みと
とある彗星のとある発見
僕は
旅していると言っても、真っ暗な世界の気の向くまま、そこに僕の意思はない。
『……何だろう? あの燃えている星は?』
いつの間にかその星は僕から見えるところにいた。
僕はぼんやりとその星を見ていた。
『……え? ちょ、ちょっと、世界さん? その星に突っ込んだら僕、消えちゃうよ⁈』
気づいたら、その星は目前に迫ってきていた。
この
消えることを覚悟したその時、突如僕は軌道を変え出した。
『あ、ありがとう。世界さん』
その星の横を通り過ぎた。
正直ほっとした。
これでも僕は長く存在しているというのに、どうやら消えるのが怖いようだ。
しばらく真っ暗な世界を進んでいると、今度は、あおくて時々みどりやしろが見える星に近づいてきた。
その星は見たことのないようなものだった。
光に照らされる部分から逃げるように、金色の光が移動する。
見ることができたのはほんの少しの時間だったけど、僕の気分は高揚していた。
長い時間存在しているけど、新しい発見はいつでもある。
『世界さん、この
今日も僕は旅をする。真っ暗な世界の気の向くまま。
無限に広がるこの宇宙を。
とある彗星のとある発見 色葉みと @mitohano
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます