ホーム・ノット・アローン~20歳ぼっち大学生俺、義兄弟の子どもの面倒を見る~
巻貝雫
プロローグ
右手に小学生(男)、左手に小学生(女)、右の二の腕に女(社会人、いい匂いがする)、左の二の腕に男(大学生、義弟)。
それぞれがっつり俺にしがみついている。
「隼人くん」
「はや兄」
「ハヤ」
「……隼人」
「「「「俺(私)を選んでくれるよね?(よな?)」」」」
これは一体何のラブコメだろう。
俺は遠い目をしながら空を仰いだ。空は、目に染みるくらい青かった。
そもそもの始まりは、20歳のある夏の日、家に小学生の兄妹が押し掛けてきたことだ。
それまで灰色の人生を送っていて、将来のことなんて何一つ興味も希望もなかった俺の人生を色づかせて、優しい日々に変えてくれた。
それから今まで気づかなかった色々なことに気づいて、世界が広がって、なんやかんやあって、愛しい人々と過ごせている。
だから、そうだな、まずはあの日を振り返ろう。
俺の人生が変わったあの日を。
全くドラマチックでも何でもないけど、確かに大切な、あの夏の日を。
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