第13話
弥生へ
これが僕からは最後の手紙です。もう連絡先も消して、お互い別の人生を歩んでいかないか。
実は婚約をした女性がいるんだ。君に星形のダイヤの指輪も買ってあげたかった、東京の可愛い小物やお洒落な雑貨も送りたかった。
だけど、君は頑なに拒否していたよね。それは、やっぱりお互いが信頼し合っていない偽物の関係だったから。むしろ殺意さえ抱いていた相手だから仕方ない、そう思ったら猛烈に寂しくなって。そんな僕を慰めてくれる人が出来たんだ、彼女にはきちんと過去のことは打ち明けてある。
君に、弥生に何も送れなかったことが僕の最後にして最大の悔いだ。
せめて何か贈れるものがあれば―――と、そう思う。もしも欲しいものがあったら書いて返信してください。
真人
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます