AIM With Pride

咲来

第一話 突然の解雇

本作品はフィクションとなっております。

実際の企業様や、団体、人物とは一切関係がありません。

────────────────────


5vs5タクティカルFPSゲームである-Aims


無料でできるため初めてでもやりやすく、上に行けば行くほど自分のプレイスキルや戦略が必要になる奥深さも相まって世界中で人気を博している爆弾設置系FPSである。


そのプロゲーマーとしてDev1lこと相原祐樹はゲームへ取り組んでいた。

彼が所属しているチームは日本大会予選3回戦にて当時日本ランキング11位だった『FENRIR《フェンリル》』にmapカウント2-0のストレート負けで予選敗退してしまった。

失意の中で次の大会は本選に進めるようにとランクを回したりして練習していると、チームオーナーから呼び出しがかかった


「君たち6人は今シーズン限りで契約を終了する」


いきなり言われたクビ宣言に俺、相原祐樹の頭はこんがらがってしまった。


「そ、それって一体どういうことですか!?」


オーナーはため息をつきながらボイスチャット内でこう言いだした。


「聞こえなかったかい?君たちとは今シーズン限りで契約を終了してもらう。

勝てないチームと契約して赤字を垂れ流すのはこちらとしてもお金の無駄なんだ。」


「詳しくは後日事務所のほうで話そう。」


そういってオーナーはボイスチャットから退出した


「くそっ、俺のプロゲーマー人生もここまでかよ...」

俺は失意の中つぶやいた。

これでも頑張ってチームが勝てるようにと努力してきたつもりだった。

しかし弱小チームで1人だけが努力しても勝てるはずもなく、ほかのチームメイトは兼業プロだったり、そもそも練習をしなかったりととてもじゃないが勝てる状況ではなかった。


そうして絶望の淵に立っているとオーナーがVCに帰ってきた。


「そういえば、移籍の件に関してはLFT《Looking for team》として現段階から出してもらって構わないよ。それじゃあまた後日。」


「そうかその手があったか。」

オーナーの一言で少しの希望が出てきた俺は急いでチーム募集用のTweet文章を書くことにした。


「えーっと、まずロールはコントローラーで...場合によってはほかのキャラも練習するかぁ。プロとやりたいロール、どっちを取れって言われたらプロだもんな。」

「AIMには自信があります。チームではサブIGL《In game leader》をしていました...っと」

こうして少しづつ自分が出来ることをまとめていき、3時間後には募集文が完成した。


Game like Dev1l @Dev1l_aims

【LFT】

チームから許可をいただいたので私が活動できるチームを探しています。

role:コントローラー

使用言語:日本語

年齢:17歳 高校2年生

得意なプレイ:冷静に盤面を見ることができ、柔軟に対応することが出来ます。

また、AIM力に自信があります。

チームではサブIGLをしていました。

場合によっては他roleを練習することも可能です。

詳しい実績に関してはこちらをご覧ください。

https://...


数日後、そこには意気消沈した祐樹の姿があった。


「俺ってやっぱり才能なかったのかな...はぁ...」

そう考えてしまい気持ちは下へ下へと沈んでいき、遂には引退を考えるまでになってしまった。


「とりあえず、今日からまた学校行かなきゃいけないし学校行くか」


いつもの様に遅刻ギリギリで学校へ滑り込むとそこには親友の伊藤光輝の姿が見えた。

「いつも通り遅刻ギリギリだったなぁ、祐樹」


「うるせぇほっとけ、俺はちゃんと間に合ってるだろ...」

そう祐樹は汚い口調ながらも答える。と毎日の日課のように好機と雑談を始めた。

その雑談中の中で祐樹がチームを探していることについて光輝が聞いてきた。


「そういえばお前チーム探してるんだろ?どうだ?見つかったか?」


それに対して祐樹は気持ちが沈んだが数少ないプロをやっていると知っている友人の質問に答えようとその口を開き始めた。


「ぜーんぜん見つからん、俺はやっぱ才能ないんかね」


そういって不貞腐れる祐樹に光輝はこうアドバイスしてきた。


「お前って普段どっかで自分のプレイを見せたことないだろ、コミュニティ大会とかにも出ないし日本予選は配信試合まで行けてない、クリップを投稿してたりするわけでもないし、配信もしてない。」

「お前は強いのにそのプレイを他人に見せないからチームに入れてくれる人がいないんじゃないの?」


祐樹はそれを聞いて固まった。

そういえばそうだったからである。

どこのプロにプレイを観ずにチームに入れてくれるところがあるのだろうか。

そう考えた俺は今日から配信をすることにした。

────────────────────

第一話をご覧いただきありがとうございます。


作者はこの小説が初執筆のため至らない点が多くあると思いますが良ければコメントなどで指摘して頂けると助かります。


面白そうだと思ったら評価・フォロー・いいねなどよろしくお願いします!




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る