『新宿ラブストーリー事件簿 “白い粉”連続殺人!』(1996年/土曜ワイド劇場)


監督 皆元洋之助

脚本 柏原寛司

出演 阿部寛、石橋蓮司、原日出子、原田大二郎、川島なお美



 サブタイトルを含んだタイトルは『新宿ラブストーリー事件簿 “白い粉”連続殺人! 疑惑の美人女医と刑事の危険な関係』。


 前作のなぜか4年後に作られたシリーズ第2弾。阿部寛と石橋蓮司は続投しているが、前作のヒロインはいなくなり、特徴だったラブコメ色も薄れ、シリアスさがアップ。

 脚本が『あぶない刑事』、『西部警察』の柏原寛司ということもあり、潜入捜査を描いたアクション色の強いサスペンスとなっている。


 アクションといっても派手なものではなく、日常に即したものが中心。敵の罠にハマった主人公がブレーキの効かないバイクに乗ってしまい、車と衝突するシーンのスタントがかなりの迫力。

 前作と比べ、阿部寛の演技力、男っぷり、アクションのキレは格段に上がっており、作品の雰囲気ともぴったりマッチ。硬軟織り交ぜた演技で、石橋蓮司ともしっかり渡り合っている。

 シリーズはこれで終わってしまうが、どうせなら4年ごとに続けて、阿部寛の成長記録みたいなシリーズになったら面白かったのに。


 エンディングは、なんと阿部寛の歌でシメ。1988年にリリースされたアルバム『ABE』(他にタイトルなかったのか?)に収録されている『硝子のかけら』という曲らしい。阿部寛がアルバムを出していたとは知らなかったな。



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