【完結】2年前に嘘コクされて全力で甘やかしてみた結果
スパーク→雪白紅音
第1話 嘘コクされた日
高校1年生の6月頃に、屋上で上崎 静音さんに告白された。
「雪白君、私と付き合ってください」
これは嘘コクだと俺は確信していた、その理由は、上崎さんの後ろ、屋上の扉に上崎さんの友人だと思われる人達が数名居てくすくすと笑っていたからだ。
多分これだけで、嘘コクだと言うのは相手に失礼だろう、だが俺には確信出来る出来事があったので分かっていた。
〜回想〜
昨日の放課後、俺が忘れ物をしてしまい教室に入ろうとしていると、聞こえてくる声。
声の主は「上崎さん」『雪音さん』〔新城さん〕の3人だった
『負けた静音は、罰ゲームね』
「えぇ、私?」
〔ゆきりん、罰ゲーム何にするの?〕
『もちろん、罰ゲームは嘘コクだ〜』
「えー、誰に~?」
『もちろん、ジミーの雪白だよ』
〔あはっ、最悪すぎwww〕
「最悪」
『ガチトーンじゃんwww』
「いつすればいい?」
〔明日の放課後でいいんじゃない?〕
『賛成ー』
〔ちゃんと頬を赤く、照れてる感じ出そう〕
『ジミー絶対勘違いするじゃんwww』
〜回想終了〜
現在、放課後で目の前に頬を赤く染めた上崎完全に嘘コクだ。
だが俺は考える、ここでごめんなさいと言うのは簡単だ、だが詰まらない、嘘コクには嘘で対抗する。
なので、俺の答えは
「こんな俺で良ければ、お願いします」
そこでは出てこない2人、これも知っていた。
〜回想〜
「もし、ジミーがOKしたらどうなるの?」
『なら、1週間付き合おう』
〔それいいね、ジミーにも夢見せないとwww〕
〜回想終了〜
現在、俺は「付き合ってください」で出された手を握り、笑顔で言う。
「これから、よろしくね」
上崎は、笑顔を引き攣り答える。
「う、うん、こちらこそよろしく」
「あっ、ごめんね、ずっと手を繋いじゃって」
「き、気にしなくていいよ」
「せっかく付き合えたんだし、一緒に帰らない?」
「そ、そうね、帰りましょうか」
それから、俺たちは教室に置いて来た荷物を取り、2人で帰ることにした。
ちなみに、俺たちが屋上から出る時に扉を開けたが2人はいなく、教室に荷物を取りに行った時も居なかったし、荷物も無かった。
俺たちは学校を出て、俺は車道側を歩き途中公園を通る時に、クレープが売ってあったので買うのを提案した。
「上崎さん、あそこにクレープあるし買いに行かない?」
「そ、そうね、買いましょうか」
財布を出そうとする上崎を止める。
「ここは俺が出すよ、クレープ食べようって提案したのは俺だしね」
「い、いいの?」
「そのくらいいいよ、味はチョコでいいんだよね?」
「えっ、私の好み分かるの?」
「そのくらいわね、昼休みとか友達と話してるじゃん、聞こえてくるからね」
「うるさくして、ごめんなさい」
「いいよ、そのおかげで好みが分かったんだから」
それから、俺は店員さんにチョコとアイスのクレープを頼む。
店員さんからクレープを貰い、チョコを上崎に渡す。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
上崎は、俺のクレープをチラチラ見てくる。
「1口いる?」
「少しだけ」
俺は、クレープをあげる。
それから、俺たちは食べ終わり話をしながら帰った。
さよならする間際に、ルインを交換しておいた。
◇◇◇
嘘コクから1週間後、現在放課後の公園。
上崎に、大事な話があると言われ立ち止まる。
「雪白君、私・・・」
その後に続く言葉は、車のクラクションにかき消される。
そう、そのクラクションは前に食べたクレープ屋の物だった。
クレープ屋の車が、上崎目掛けて突っ込んでくる。
どんどん、クラクションが大きくなる。
こちらに迫ってきている、俺は咄嗟に上崎を突き飛ばすが、俺は逃げるのに間に合わず轢かれてしまった。
轢かれた俺によってくる上崎、何故か涙を流す。
「さっき、救急車呼んだからもう少し待っててね」
俺は、言葉を発する。
「か、かみ、さき、、俺は、、、おま、え、と、、、つきあえて、幸せ、、、、だった、、」
そこで俺の意識は無くなる。
◇◇◇
病院の病室で目が覚める。
隣には寝ている上崎・・・なぜ?
あれ?俺たち1週間の付き合いでは?
「てか痛い」
そのつぶやきで起きる、上崎。
「だ、大丈夫なの?」
「痛いが、なんとかな」
「心配かけないでよ」
「すまんな」
嘘コクなのに心配される、いやこれは目の前で轢かれたクラスメイトへの心配だ。
◇◇◇
数日で退院でき、諸々の世話を上崎がする事になった。
それから数ヶ月後、俺は完全復活した。
何故か、上崎が俺の下半身を拭いてきた時に関係を迫ってきたが断った。
その時、ガン見されててめっちゃ困った。
◇◇◇
それから数ヶ月後、俺たちはまだ付き合っていた。
その日は、用事で上崎が出掛けた時に、柄の悪い男達やおじさんが上崎を襲った。
上崎が、保護された時には男数人に回され、男性恐怖症になってしまって居た。
だが、上崎と付き合っている俺だけは、対象外だったらしく事故のお詫びとして全力で甘やかし、男性恐怖症を克服させた。
その頃になると、俺たちはキスもしていれば繋がった事もあった。
初めて繋がった時は、上崎に上書きしてと泣いて迫られていた。
正直、上書きで迫られたの困ったが、その後は普通にしてくれたのでオールOKにした。
◇◇◇
それから、嘘コクから2年、前にも言ったけど、上崎は男性恐怖症を克服したおかげで普通に男友達も出来ていた、だから俺は、上崎を振ることにした。
俺より良い奴がいると思うからと・・・
放課後。
「来てくれてありがとう」
「ううん、どうしたの?」
「俺と、別れてくれ」
「な、なんで?」
「嘘コク、これを言えば分かるか?」
「っ・・・」
「何も言えないんだな、それじゃあ」
上崎から流れる涙を一瞥して、俺は屋上から出る。
____________________
あとがき
続き考えてないです
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