応援コメント

旅先 16 」への応援コメント

  • なるほど残虐描写なのですが、血の中でしか生きられない門松くんの本当は無垢な赤子のような魂を守りたいと、てふさんは思っているのだなあと、そちらの母性的な愛情の方が際立って感じられました。

    スリーさんの言うことも理解できるし、世の中ではこちらが真っ当な言い分なのだと思いますが、実際に戦場で戦うことしか知らずに生きてきた少年兵に響くことではないんですよね。

    でも、理想なくして現実は変わらないというのも確かなことで。
    てふさんが揺れ動きながらどういう生き方を見つけるのか、今後がますます気になります!

    作者からの返信

    こよみ様
    こちらも読んでくださってありがとうございます!

    てふの母性的な愛情、そして無能の批判を受けてばかりのスリーさんにも理解を示してくださって嬉しいです(⁠;⁠ω⁠;⁠⁠)
    門松は当初サイコパスだと思って書いていたのですが、ただの赤ちゃんでした(笑)

    てふが自信を持って進もうと思える生き方を見つけられるといいなと思いますが、いかんせん彼女もスリーと同じくいろいろ経験不足なので、どういう結論を出すのか私も気になります!(早く書け)
    いつも読んでくださってありがとうございます。


  • 編集済

    松本さん、おはようございます。
    コメント遅くなり申し訳ありません。
    この回は登場人物である彼ら三者三様の命に対する倫理観が取り上げられていて、那智には前回よりもずっと重い内容に感じられました。

    まず地獄のような門松の生い立ちから考えれば、命の重みを感じられなくても仕方がないのかもしれませんね。
    修羅の世界に生まれ、修羅の如く生きていく。
    野垂れ死さえ運命だったはずの彼に人の世界の光や温もりを与えたてふさんは、けれどその明るい世界とどう付き合っていけば良いのか分からない門松を持て余しているのかもしれません。
    自分が彼をこちらに引き摺り込んでしまったという自責もあれば、時間をかければ少しずつ理解してくれるかもしれないという期待のようなものもあるのでしょう。
    そして何より門松の無邪気で残酷な所業によって自分が生かされているという現実に自分が信じる倫理観が揺らぎ、崩壊していくことに耐え難い無力感を感じているのかもしれません。
    そのやるせない不条理に囚われているにも関わらず、なお門松を温かく擁護するてふさんが健気で強いと感じました。

    スリーくんについてはその二人の対極にいるキャラクター、つまり一般的な倫理観を持つ少年といったイメージです。
    普通の感情、門松の行いに対する怒りや恐怖などを持つ彼に我々読み手は肯きながらもやはり甘いと云わざるをえません。
    まだ年若いとはいえヴァンパイアを敵として駆逐する役目を得ているならば、門松のやったことに少しは理解を向けてもいいのではないかと思ってしまいます。
    けれど少し俯瞰して見れば、むしろその対比こそがこの回の重要なファクターとして描かれていて、それゆえにお話への共感が深まっていることに気がつき、巧みで素晴らしいテクニックだと感じました。

    ですがそのスリーくん、またまた危険を連れ帰ってきてしまったようですね。
    一難去ってまた一難。
    次の展開も気になります。
    読ませていただきありがとうございました!

    作者からの返信

    那智さん
    お忙しい中コメントくださってありがとうございます!

    私がこのエピソードで描きたかったことを那智さんが全て言語化してくださって、コメントを読みながらああ、私はこういうことが言いたかったんだよな、と客観視できました。
    キャラクターを丁寧に読み解いていただき、本当にありがとうございます…!

    門松の凄惨な生い立ちや歪んだ倫理観は、もしかしたら彼のさだめだったのかもしれない。
    だとしたら彼を助けた自分の善行ははたして正しかったのか、残酷さに生かされる道を選んでいる自分もまた人の道を外れてはいないか…
    てふの苦しみはただ家業を継ぎたくないという進路相談レベルではなく、かなり深くて重い心の葛藤でした。
    そんなてふを健気で強いと言っていただけて嬉しいです。門松にも気づいてほしい…(泣)

    スリーはまだまだ現実を知らず、憧れや理想が強いのでしょうね。
    自分の信じる正しさだけで物事を見ている気がします。
    実力不足でもなにかが出来ると思って現場に出てきてしまっているのも甘いですし、門松を批判していますが彼がやってくれなければやられてたわけで。
    いやオマエが言うなよ、とてふに嫌味を言われて、理想と現実に凹んでしまいました。
    そしてまた大ピンチを招いているスリーくん。いいとこ無さすぎる…(泣)

    スリーの存在が対比テクニックだなんて!
    まったく気にしていなかったので、そう言っていただけて恐縮です。
    善と悪、正しさと間違い、自由意志と運命、それらに翻弄されることこそが人間らしさだと思うので、悩み葛藤するてふやスリーと葛藤のない門松というところも対比なのかな、と思います。
    またカモミールや終盤に登場するキャラクターの生き方にも注目していただけると嬉しいです(自分でハードル上げた)

    このあとも重苦しい展開が続きますが、お時間のあるときにでもお付き合いいただければ幸いです。
    こちらこそ読んでくださってありがとうございました!