第21話アオイと真菜との学校七不思議探検 前編
「ねぇ、アオイ!知っている。図書室の幽霊のうわさー。」
真菜は私の机の前の席に座って話しかけていた。
私は昼休みあまり動きたくないので、いつも自分の机で弁当を食べていた。だが真菜は時々私のクラスに駆け寄ってきてしまいには、私のクラスの人と仲良くなっていたのだ。
おかけで少し騒がしい。
「知っているの何も、会ったことあるしー。」
「え!あるの!」
「この前にあったであろう————さらさん。そして姉ちゃんが連れてきて一緒にホットケーキを食べていたんだよ。」
「そんでー。知ったってわけなんだー。」
真菜が腕を組んで納得していた。
「‥‥けど、なんでそんなこと言うだよ。」
「ホラ、ここって学校の七不思議があるんじゃんか。」
「あー。そういえば、あったなー。」
確かに———昼休みに真菜とクラスメイト達が一緒に話し込んでいたし、ここは学校だしー。きららさんみたいな他の幽霊とかもいると思うし、七不思議くらいあるのかー。
「なので、学校探検ついでに私たちで七不思議解決しましょう。」
「もう、学校は探検したよ。」
「えっー!」
真菜はガーンとしてしょげていた————。遊園地に行けなくなった子供の用にへこんでいた。
誰かさんと似ている。…姉ちゃんだな。
「はぁー。」
へこんでいる真菜を見るに足れなくー私は席を立って真菜に向けて言った。
「分かったよ。今日の放課後、一緒に探検しようなー。」
真菜が喜び、指をさしてはしゃいで行った。
「んじゃ、放課後は肝試しだね。」
おい、探検じゃなかったのかよ。面倒くさい。
※
最初に向かったのは音楽室—————。
ドアの向こうにあるピアノ———。夕方、忘れ物取りに音楽室の廊下を通ると、誰もいないのにピアノの音が鳴り、それを聞くと呪われる。
「いや————。物騒な話だね!」
「物騒でもなんでもないだろ。学校の怪談だし、こんなもんでしょ。噂が噂へと値がついて盛り付けて言って、今に至ったんでしょ。」
私たちは三階の廊下を歩いていると、音楽室に着いた。合唱部たちは帰って行ってドアは閉まっていた。
「開いていないから、‥‥次行こう。」
私があきらめた顔をして歩き出そうとした時、真菜が私の顔の前にカギを見せられた。
「先生に言って借りてきたんだよ。」
「なんでだよ!」
「いやー。先生には忘れ物があるって言ったら借りられたし、後、気になっているしー。それに本当になって呪われるか。調査するのも探偵の心得でしょ!」
探偵じゃないし。
真菜はカギを開けて、中に入った———、奥に机とイスがあり、教卓がなく、代わりに窓のほうにピアノが置いてあってそれ以外は、私たちの教室と一緒だった。
私たちはピアノの前に立った————。だが数分がたっても何も起きなかった。
「まぁ、普通、ならないもんだよ。噂なんてそんなものだよ。」
私はちょっと
「そうね。特に誰も入っていないし、何かしらトリックもない————やっぱり都市伝説だね。」
真菜ががっかりして音楽室を出て、鍵を閉めた。
「さぁ、次に行くぞー。」
私たちは少し冷静になった瞬間———ピアノの音が鳴ったのだ。
まるで、暗く、悲しい。曲が音楽室から流れて、廊下中に響き渡ったのだ。
「なぁ!どういうこと、さっきまで誰もいなかったのに、音楽室からピアノが鳴るなんて‥…。」
私たちは黙って顔を合わせてたら、獣のごとく叫んで走っていった。
※
次に向かったのは四階の理科室——。
私たちは息をハァハァと荒げていた。
それもそのはず———。先ほどのピアノの音で、ビビりまくって、訳も分からずに走た。そして———いつも間にかに理科室に到着した。
「はあ、はあ、アオイ——。‥‥今度は—。はぁ——。動く人体模型だよ!」
息を強く吸い、整えてから真菜が言ったのだ。ちょっと二ヤついていたが気にしないでおこう。
理科室に置いてある人体模型———。真夜中ー。誰もいないときに何故かひとりでに動き、アルコールランプとか望遠鏡、理科室に置いてある器具とかを掃除をして、きれいにしてくれるとのこと——。
「前のと違って優しい七不思議だな。」
「朝になると理科室がほこり一つも出てこないらしい———。んじゃ、開けるね。」真菜は理科室のドアを開けて中に入った。音楽室と一緒で静かだ。
「そういえば、人体模型ってここじゃないよね。」
「うん!理科準備室、ガイコツとか資料とかいろいろ置いてあるし、日差しが当たらないから夕方でも暗いだよ。」
「真菜って理科準備室に入ったことあるの。」
「先生の手伝いでちょっとねー。イヤ、不気味も何も、入ると突然あるんだよ———。」
真菜は理科準備室のカギを開けて一気にドアをひらいた。
中にいたのはうす暗い人骨。ガイコツが座っている感じで腰を掛けていた。
「うわぁー!!」
あまりの衝撃にびっくりして腰抜かしたが。よくよく見てみると、ただの骨格標本の
「アオイって、意外とビビりだねー。」
「うるさい!」
私はムッとなって準備室に入ったのだ———。見たことない器具や標本があって、一番奥まで見ると人体模型があった。
いろんな段ボールの奥に目だけ見えて、なんだか不気味だった。
「これが噂の人体模型ー。奥にあって全体見えないし、何も変わらないから。次に行こ。」
私は、真菜のほうを見たが、真菜は茫然として言葉を交わした。
「アレ、前に先生と手伝っていた時は、段ボールの前に置いてあったのに、いつの間にかに奥にあるなんてー。」
「えっ‥‥。ちなみに手伝ったのっていつのこと。」
「今日の五時間目の終りに‥‥。」
私たちは黙った‥‥。そして息を整えて。
「もう出よう。」
私たちは後ろを振り向いた瞬間——。
ドコン!
一つの小さな段ボールが落ちて行った。
私たちはマジマジとして、私がゆっくり段ボールを立てて、ふと、目を上げた瞬間。
目が合った人体模型がギロっと右を見て、もう一度目を戻したのだ。
それを目撃した私はイヤな汗をかき、悲鳴とともに一目散に逃げて走ったのだ。
※
次に来たのは美術室——。
私が叫んで走って行ったら、先生が出てきて止められた。私は事情を説明していると信じてもらい、先生と一緒に理科準備室に入った。
確かにまだ奥にあった。そして先生が言ってきた。
「これは、先生たちが探していて、そのままにしていたんだったよ。」
カギをかけて先生が私たちに——。今度叫んだら、君たちには貸さないから、と言って去っていったのだ。
ここで取り上げないなんてなんて優しいのか。それか幽霊たちに動かされていたのか。
まぁ、いいや。
動く石膏———。学校の七不思議の一つ。
夜、学校の先生から聞いた話で、校舎の戸締りを確認していると、誰かのしゃべり声がした。
近づいて行くとそこは美術室———。恐る恐る見てみると、石膏たちが「今日は微妙だったね。」「〇年〇組の田中さんなかなかの出来だった。才能あるかもよ。」と首だけでしゃべっていて、しまいには横に寝っ転がって首だけで眠っている奴もいるとのうわさ——。
「何かー、全然怖くない話だな。」
「そりゃーもう恐怖よりは緩さが欲しかったんでしょう、私たち。」
「それでいいのか。」
だが、さっそく美術室のカギを開けたのだ。美術室は机とかイスは奥のほうに下げてあり、代わりにイーゼルが何台か真ん中に置いてあったのだ。———ここも美術部は帰ったのか。
その横に、有名な男性の石膏がたくさんあった。この像が動く石膏なのか。
「なぁ、最初に真菜が近づいていいか。」
「エ‥‥。あぁー。分かった。」
真菜は少し二ヤつき、石膏に近づいた———。別に怖いわけではないが、先ほどの人体模型と言い、散々な目に合ってきたから真菜にもおそそわけってことだ。
私が腕を組んで待っていると。
「終わったよ。」
真菜は笑顔で戻ってきた。
「特に何も仕掛けとかなかった。つまんないもんだねー。」
「ほぉー。‥‥今度こそ、でっち上げでよかった。」
私たちが去ろうとした瞬間!
「何が———でっちあげなんだ。」
後ろから男性の声がした。
まさかー。と思い振り向いた。
特に変わらずの石膏たち———が、いきなり目をギョっとして私たちを睨み。
「おまいら私らがしゃべらないと思ていたのか!!」
叫びながら声を出したのだ。
絶叫しそうになったが先生に言われたこと思い出して口を手をふさいだ。
「で、では私たちは立ち去るので———。」
私たちは後ろを拭いて歩いて行くと、また来いよ。と石膏たちは笑いながら言って私たちは美術室を出たのであった。
後四つかー。イヤきららさんの除けば三つー。私たちが待ちあがっていると思うと心配だ。
続く
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