テレビの嫁探し

テレビの嫁探し

　家の隅でポツンと佇んでいるあまり住民に使われないテレビはふと嫁が欲しくなりました。住民がスマホとやらで嫁候補を探しているのをみて自分も欲しくなったのです。しかしテレビは自分で動くことができません。

　なので自分の要望を住民に聞かせて手伝ってもらうことにしました。

「そこの人間。我の嫁を探せ」

　住民はテレビの声を聞いた瞬間、飛び跳ねて腰を砕けてしまいました。そして住民は家から逃げるように飛び出て行き、その住民はこの家に二度と戻ってきませんでした。