婚約破棄から始まる恋

ツキナ

第1話

いつからだろう

貴族と婚約したのは

そんな事を時々思う


「素敵ですよ レスティーナ」


母ラスティーナがそう言う


「変じゃないかな 余りこの色好きじゃないんだけど」


鏡に映るドレス姿をまじまじと見る


大丈夫よとっても良くにあってる

それなら良いけどと言う

今日は貴族シェルナードの屋敷でパーティなのだ

まぁパーティは何度か開かれてるのだけど

今日は特別な日

ガルロット・シェルナードと婚約関係になったお祝いのパーティでもあると共にシェルナード家が事業拡大に成功したお祝いのパーティでもある


支度できたか行くぞと言う父の言葉で屋敷に向かう


馬車に揺られて着いた屋敷

大きな門をくぐり屋敷の広場へ止まる


「お待ちしてましまよ さぁこちらに」


そう声をかけたのはガルロット家の執事ロクス


屋敷の中へ入ると豪華な飾りが施されてる

流石にこれには驚く

レスティーナ嬢はお美しい

ガルロット様は良いお相手と婚約できましたな

そんな会話が聞こてきた


広間へ着くとガルロットの父グレファス・シェルナードが来た


「ようこそ我が屋敷へ 事業拡大の成功でこんなパーティを開けるとは思って無かった」


「おめでとうございます 所でガルロット様は」


そう聞いた


姿が見えないからだ

全く婚約者が来てると言うのに出迎えもないなんて

貴族の名に傷が付いてしまいますと言う

はっはっはっ気の強さは健在とはいやはや申し訳ない

ガルロットは来客相手をしていてな

何直ぐくるさと言った


話し込んでるとガルロットの姿が見えた


「レスティーナ もう来ていたのか」


迎えが遅いですよと言う


事業拡大が成功してその関係者への挨拶に駆り出されてしまってと言った

それなら仕方ありませんねと言ってふふっと笑う

和やかに笑う姿もまた美しい

良い夫婦に慣れそうですなと称賛の声があがった


しかしこれが崩れ行くとは知らずに

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る