颯斗は担当の支援相談員にブログをやってること、YouTubeをやってることを伝えた。

「僕今ブログとかYouTubeやってるんですよね」

「あら、すごいじゃない！」

「就職してもやりたいと思ってるんですけど大丈夫ですかね？」

「全然大丈夫よ！」

颯斗が想像していた反応とは違っていた。

（ブログやYouTubeをやっていてもいいんだ）

颯斗は気が楽になった。支援相談員からブログやYouTubeの収入が20万円を超えたらいろいろ手続きが出てくるかもしれないけどという一応の忠告をもらったが、颯斗はそれを右から左へ聞き流しながらブログやYouTubeをやっててもいいんだということに嬉しさを感じていた。

颯斗は以前役所で働いていた。役所で仕事してると公務員は全体の奉仕者であるため副業はもちろんダメだし、公務員の信用を失墜させるようなこともご法度だった。ブログはまだしもYouTubeなんて無理だろうと思っていた。中には公務員やりながらYouTubeをやってる”公務員YouTuber”なるものもYouTubeで見かけたことがあったが公務員という縛りの中でやっているようにしか見れずあまり希望を感じなかった。

「可能性を狭めて活躍したいわけじゃない」これは颯斗が小さいころからずっと思っていることだ。

そして、役所をやめて無職になり就職活動中の颯斗は未来に希望を感じ始めていた。

「自分はやっていけるかもしれない」颯斗はそう思わずにはいられなかった。