青春の花は二度咲く

いかれぽんち13号

心の崩壊と癒し

最近朝が早い。酒を飲まなくなってから朝早く目が覚めてしまうようになった。起きてアイスコーヒーを淹れ外に煙草を吸いに行った。朝の空気だ。そして、散歩やジョギングをしている人たちを見ると自分の心が守られていく事を実感する。颯斗はうつ病だ。大学を中退してからバイトを転々としながら周りから見たらダラダラ過ごし、本人にとっては生き急いでる感覚で生きてきた。30歳までに一生遊んで暮らせるお金を手に入れないと自分は生きていけないと思い込んでいた。

そうやって自分を追い込んでるうちに颯斗は壊れた。毎日死にたいと思い、幻聴や幻覚も現れた。ある時家の近くの雑木林で首を吊り、夕飯時に首の痣に気づいた母親に精神科に連れていかれそこでうつ病と診断された。

精神科の先生は齢90歳というおじいちゃん先生だった。そのおじいちゃん先生に「死ぬなんていつでも出来る」と言われ颯斗は救われた。

高校生の時に不登校になり親に精神科に連れていかれた事があった。その時対応してくれた主治医の印象が悪く精神科に行くことに拒否感があったが齢90歳で「死ぬなんていつでも出来る」と言ってくれたこの医者に颯斗は心を開いた。

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