第44話

輝きだした石碑を見つめていたヨウイチたちだが、石碑は先に見える島のある1点を差し光を放っていた。

「どうやら、あの島を指しているみたいだな。」

「そうみたいだね!じゃあ、次の島に行こっか!」

ヨウイチたちは石碑が示す方向に向かって船を進めた。

途中、サハギンやハイサハギンに襲われながらも次の島へと着実に進めていた。

「みんな、次の島が見えてきたぞ!」

ヨウイチが指差す先には、前の島よりも大きな島があった。

(さて・・・どんな場所だろうな?)

ヨウイチたちが島に上陸すると、前の島とは全く違った雰囲気の島だった。

「なんか、前の島とは全然違うね・・・」

「そうだな・・・なんというか、神秘的な感じがするな・・・」

ヨウイチたちは島の探索を始めた。

「光の道はあっちか・・・」

石碑によって示された光の道の方向へと進んでいく。

すると、そこには大きな神殿のような建物があった。

「これは・・・神殿か?」

「そうみたいね・・・でも、こんな所になんで神殿があるのかしら?」

サヤカが疑問に思っていると、ナツミが何かを発見した。

「ねぇねぇ!みんな、あそこ見て!」

ナツミが指差す方向には石碑があった。

(もしかして次の島へのヒントか?)

ヨウイチは石碑に魔力を込めると、石碑が輝き出した。

「おっ!次の島への道標か!?」

しかし、ヨウイチの予想とは裏腹に、石碑は光を放ったまま変化しなかった。

(あれ?おかしいな・・・)

すると、突然サヤカが声を上げた。

「みんな!何か来るわ!」

サヤカの声にヨウイチたちが武器を構えると、奥から何かが近づいてきた。

「あれは・・・ゴーレムか?」

ヨウイチたちの前に現れたのは、大きな岩のモンスターだった。

(鑑定!)


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【名前】なし

【種族】ゴーレム【年齢】0歳

【レベル】45/100

【職業】 なし

【状態】良好

身体能力

【HP】1250/1250

【MP】240/240

【攻撃】950

【防御】1190+238

【魔攻】235

【魔防】490

【敏捷】260

スキル

【岩生成】【石礫】【頑丈】【硬化】

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『みんな、ゴーレムは物理防御が高く、攻撃力も高いぞ!マヤ、魔法が効きそうだから頼んだぞ!』

『わかったよ~』

『サヤカ、ナツミは遊撃だ!ゴーレムの注意を逸らすんだ!』

『了解よ!』

『わかった!』

(さて、どう戦うか・・・)

ヨウイチが作戦を考えていると、ゴーレムが動き出した。

(動きは遅いけど、大きいから威圧感があるな・・・)

ゴーレムはヨウイチたちに向かって、大きな岩を生成し投げてきた。

(なっ!?)

『みんな!避けろ!』

ヨウイチたちは、なんとか岩を避けると、リナが矢を放った。

「シャープシュート!」

放たれた矢はゴーレムの右足に命中するが・・・傷一つ付ける事ができなかった。

(くそ!やっぱり硬いな・・・)

すると、今度はマヤが魔法を放った。

『・・・ウォーターランス!』

放たれた水の槍はゴーレムの足に直撃し、穴が開いたことで砕けた。

バランスを崩したゴーレムは倒れ、起き上がれそうになかった。

『よし!今だ!』

ヨウイチがゴーレムに斬りかかると、ゴーレムは腕で防ごうとした。

(腕が邪魔だな・・・)

そのまま腕の継ぎ目を攻撃し、継ぎ目を破壊したことで、腕が落ちた。

『マヤ、止めだ!』

『・・・ウォーターボール!』

マヤの魔法がゴーレムに命中すると、ゴーレムは動かなくなった。

「よし!倒したぞ!」

「みんな、お疲れ様。」

サヤカが労いの言葉をかけると、ナツミが声を上げた。

「ねぇねぇ!なんか宝箱があるよ!」

(宝箱?)

ヨウイチはゴーレムの残骸を調べると、そこには小さな箱があった。

(これが宝箱か・・・)

ヨウイチはその箱を開けると中には水晶のようなガラスの玉が入っていた。


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【名前】【土魔法】のスキルオーブ

【レア度】S【状態】良好

【説明】魔力を込めると【土魔法】スキルを入手する。

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「なっ!これ、スキルオーブらしい・・・」

「「「「「え!?」」」」」

「魔力を込めると【土魔法】スキルが手に入るみたいだ。」

「すごいね!!」

「マヤ、第4層ではすごい助けられたし、【土】魔法は持っていなかっただろ?使っていいぞ!」

「え?いいの?」

「もちろんだ!」

「ありがとう!」

早速マヤはスキルオーブに魔力を込めると、スキルオーブが輝きだし粉々に砕けた。

「マヤ、おめでとう!【土魔法】スキルを入手していたぞ!」

「やったぁ!」

マヤは嬉しそうに飛び跳ねていた。

ゴーレムを倒した後、神殿内を探索すると大きな扉があった。

「この扉、ボス部屋だよな・・・?」

「そうだと思うよ!」

「じゃあ、今日はこの神殿で休んで、明日にでもボス討伐をするか!」

「「「「「了解~」」」」」

ヨウイチたちは野営の準備を行い、神殿で一夜を明かした。


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