第40話

全員分の水性シリーズの装備を手に入れたヨウイチたちは一度帰宅することにした。

どうにも湖を渡る案がないからだ。

「うーん・・・どうやって湖を渡るのか・・・とりあえず、今日はここまでにして帰ろう。」

「そうだね。」

「じゃあ、転移ポータルで帰るよ!」

転移ポータルで第1層に戻り、家へと帰宅したヨウイチたちは、湖を渡す手段を打ち合わせた。

「さて、どうしたものか・・・」

「うーん・・・やっぱり泳いで渡るしかないのかな?」

「でも、湖にはサハギンがいるから、倒しながら泳ぐのは無理じゃないか?」

「あと、湖は広いから大変だよね・・・」

「王都に船を作れる人がいるといいんだけど・・・」

俺たちが悩んでいる所にメイドさんがお茶を入れてくれた。

「ヨウイチ様、お悩みのご様子でしたので、お茶を入れさせていただきました。」

「ありがとうございます。どうにも、今回の階層は攻略が厄介で悩んでました。」

「何やら船がどうとか・・・」

「えぇ、今回の階層は広大な湖がありまして、どうやって渡るか考えていたんです。」

「なるほど・・・それであれば、冒険者ギルドマスターに相談するか、商業ギルドに行かれてはどうでしょうか?」

「商業ギルドですか?」

「はい、商業ギルドでは様々な商品の仲介をしていますので、もしかしたら小船等の取り扱いもあるかもしれません。この辺りに海はありませんが、川はありますので、小船程度であれば売っている可能性がります。」

「なるほど・・・!それは盲点でした。」

「商業ギルドは冒険者ギルドと同じ通りにある建物ですので、すぐにわかると思いますよ。」

「ありがとうございます!早速行ってみます!」

「あと、もし商業ギルドに行かれるのであれば、冒険者ギルドマスターに紹介状を書いていただくとスムーズになるかと思います。あそこは冒険者ギルドは商業ギルドのお得意様なので、商業ギルドとのパイプが太いです。」

「わかりました!では、冒険者ギルドマスターに聞いてみます!」

俺はお茶を入れてくれたメイドさんにお礼を言ってから冒険者ギルドへと向かった。

冒険者ギルドに着くと、受付にメイさんがいたので声をかける。

「メイさん、こんにちは。」

「ヨウイチさん、いらっしゃい。今日はどうしたの?」

「実はギルドマスターに相談がありまして・・・」

俺はメイドさんに説明したように湖を渡る方法を相談した。

「・・・なるほど・・・それは厄介ね・・・わかったわ。ギルドマスターに面談ができるか聞いてみるわ。」

「ありがとうございます。」

メイさんは受付の奥へと入っていき、しばらくしてギルドマスターを連れて戻ってきた。

「ヨウイチ、待たせたな。」

「いえ、大丈夫です。早速ですが相談したいことがありまして・・・」

俺はメイさんに説明したように、湖を渡る方法を相談した。

「なるほど・・・しかも、サハギンが生息しているから攻略も難しいだろう・・・」

「はい、なので何か方法がないかと思って考えたのですが、商業ギルドで小船を買おうと思いまして、ギルドマスターに紹介状をお願いしようと思い来たんです。」

「・・・わかった!ギルドマスターの名にかけてヨウイチの頼みを聞こうじゃないか!」

「ありがとうございます!」

その後、ギルドマスターに紹介状を書いてもらった。


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