(二)-7

 駅の方へ走っていくと、交差点で自転車に乗った若者とぶつかった。信号待ちをしていた自転車に北郷が思いっきりぶつかったのだ。自転車に乗っていた若者は軽く悲鳴を上げながら自転車もろとも倒れた。

 北郷はその自転車を見るとと若者から自転車をひったくり、またがった。

 若者は何かわめいていたが、北郷は無視して自転車をこぎ始めた。


 しばらく行くと、駅から続くアーケードのついた商店街に入る横道があった。北郷はその横道に入り、開店する店もまばらな時間帯の商店街を疾走していく。


(続く)

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