第15話 高校生

同じ制服を着て、自分たちは同じ時間に存在しているって、言われてる気がした。わたしがあの世界にいたのは、2年も前のことで、今は違う。


敵わない。



バイトが終わってから、莉子に電話した。

「LIMEもらってた、合コンの人数が急に足りなくなった、っていうやつ、まだ足りないまま?」

「うん。優衣は行かないでしょ?誰か知り合いに行けそうな人…」

「行く。」

「え?いつもは誘っても来ないじゃん?」

「新しい出会いを探すのもいいかと思って。」

「ふうん。じゃあ、参加って言っとくね。」

「うん。お願い。」




ほんの数回会って、ほんの少しだけ、話ともいえないやりとりをしただけじだし…

今ならまだ、颯太に会う前に戻れる…


だから…



『会えませんか?』


颯太からきた、そのメッセージに返信をしなかった。

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