第25話 決死の闘い

 スサノオノミコトは薬草で隠した剣を、 あまたの大蛇が襲いかかる 口に投げ込みました 。

 すると、 あまたの大蛇の様子が変わり、 少し苦しみ始めたのです。

 それを見ていたカゼマルヒコは 、ツチマルヒコに土を叩きつけるように頼みます。

 ツチマルヒコは言われるがまま土を叩きつけました。

 その土煙に乗り 、カゼマルヒコはハギノツタマルに向かって行ったのでした。

 一方、 フジマルヒコはあまたの大蛇の動きが遅くなったのを見て、ホシヒトの薬草がついた手裏剣を 、あまたの大蛇の目に投げたのでした。

 しかし、 他の大蛇の頭が手裏剣を阻止し、 目に当てることができないのです。

 八つの頭を持つ大蛇の一つの動きが遅くなったとはいえ、 残りの七つの頭が攻撃を続け、 フジマルヒコもあまたの大蛇に捕まってしまったのでした。

 ホシヒトは呪文を唱えて、あまたの大蛇の攻撃を防ごうとします。

しかし、 ハギノツタマルと 大蛇の繋がりを持つ 水晶の力は強くホシヒトの呪文も通用しません。

 そのうちにホシヒトもあまたの大蛇に捕まってしまったのです。

 捕まったホシヒトやマガタマ姫たちは強く締め付けられて 、もう息もできなくなっていました。

 これで自分たちの命も最後なのか…

と みんな 思っていました 。

 みんながあまたの大蛇との戦いに敗れたと思い 、命さえ 諦めていた時です。

 カゼマルヒコは ツチマルヒコが叩きつけた 土煙に乗り あまたの大蛇ではなく 、ハギノツタマル に迫っていました。

 ハギノツタマルは あまたの大蛇と共にマガタマ姫たちとの戦いの勝利を確信していました 。

 しかし、 戦いに夢中で 、後ろから 迫っているカゼマルヒコに全く気がついていませんでした。

 カゼマルヒコは ハギノツタマルの後ろから 土煙に乗り 突撃しました。

 ハギノツタマルは カゼマルヒコが強く当たったため倒れしまいました。

 その隙に、カゼマルヒコはハギノツタマルの持つ水晶を奪ったのでした。

 すると、それと同時に、 あまたの大蛇がマガタマ姫たち 全てを放し、 カゼマルヒコに迫ってきたのです。


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