5月
Column1 「すごすご」の話
今回は、「すごすご」という言葉について取り上げようと思います。
☆
先日、ある作品で「あいつはきっと、すごすごと現れるはずだ」というような文章を見つけました。
作品の中で「すごすご」がどのような意味で使われているのか、前後の文脈を読んでも残念ながらよく分からなかったのですが、この場面には合わないことだけは分かります。
「すごすご」というのは、「気落ちして、元気なくその場を立ち去るさま」(『明鏡国語辞典 第三版』より引用)という意味です。「立ち去るさま」という言葉があることからも分かるように、「現れる」というのが後ろに来るのは不自然ということですね。
「すごすご」に含まれる「気落ちする」という意味から、もしかすると作品の中では「元気がなく現れる」というふうに使っているつもりだったのかもしれません。
ただ「すごすご」という言葉を使うときは、「すごすごと帰る」とか、「すごすごと引き返す」と、後ろに「戻る」や「逃げる」などの言葉が来るときに使うのがいいのではないかなと、辞書の語釈を見る限り思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます