きみがいれば

季節も色も

　春は温かい風と桜吹雪（さくらふぶき）。

　夏は眩しい太陽と満開の向日葵（ひまわり）。

　秋は夕焼けと舞い散る紅葉（もみじ）。

　冬は淡雪（あわゆき）と紅白の椿。

　どの季節を過ごすのも、お前がいればそれでいい。俺の世界は、お前がいることで成り立っているから。

お前がいれば、真っ白だった世界も鮮やかに彩られていく。お前が笑えば、色はさらに濃くなって眩しさも増す。

この幸せな世界も、たった一言の言葉で簡単に崩落する。

　それを理解していても、守れないのが人間だ。俺も人間だから壊した。自分の手で、この世界をまた真っ白にしてしまった。