第12話(エンドA)
彼は死んだ
支部は解体が決まった
あなたたちはこれから、オリジナルという存在に縛られることはなくなった
…さて、お葬式があるらしい
行くか行かないかは自由だ。
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あなたたちが向かう道すがらのことだ。
誰かがすれ違いざまに言っている
不幸な事故に遭って同級生が死んだとか
それは無関心にあなたたちの横を通り抜けていく
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あなたたちが葬式の会場についた直後のことだ
遺影の入った棺の中に。
乱雑に入った手紙がある
「家族へ」
あなたたち一人一人を思う言葉が
あなたたち一人一人を憂う言葉が
無数に
書き綴られている
転属先はどうだろうか
あなたたちが困ることはないだろうか
こまったらこの人を頼るといい
文末には一言
「せめて、恋人には。もっと、たくさん、好きだと、言えばよかった」
ーーー事件はまだ、終わっていない
君たちを生み出した切っ掛けはまだ、蒐集を続けるだろう。
輪廻のその先を見るまで
ここから君たちがどう生きるかは、自分で決めていかなければならない
言えなかった言葉が、燃えていく
たった一度、渡せなかった、スズランのキーホルダー
誰かの幸を願うかけらが、音を立てて燃えていく
さあ、あなたの背負う罪は何?
ダブルクロス The 3rd edition
エンドA「永劫の別れ、代えがたき自由」
これにて終了となります
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