第12話(エンドA)

彼は死んだ

支部は解体が決まった


あなたたちはこれから、オリジナルという存在に縛られることはなくなった


…さて、お葬式があるらしい

行くか行かないかは自由だ。


______________________________________


あなたたちが向かう道すがらのことだ。


誰かがすれ違いざまに言っている


不幸な事故に遭って同級生が死んだとか

それは無関心にあなたたちの横を通り抜けていく


______________________________________


あなたたちが葬式の会場についた直後のことだ


遺影の入った棺の中に。

乱雑に入った手紙がある


「家族へ」

あなたたち一人一人を思う言葉が

あなたたち一人一人を憂う言葉が

無数に

書き綴られている


転属先はどうだろうか

あなたたちが困ることはないだろうか

こまったらこの人を頼るといい


文末には一言

「せめて、恋人には。もっと、たくさん、好きだと、言えばよかった」


ーーー事件はまだ、終わっていない

君たちを生み出した切っ掛けはまだ、蒐集を続けるだろう。

輪廻のその先を見るまで


ここから君たちがどう生きるかは、自分で決めていかなければならない


言えなかった言葉が、燃えていく


たった一度、渡せなかった、スズランのキーホルダー

誰かの幸を願うかけらが、音を立てて燃えていく

さあ、あなたの背負う罪は何?


ダブルクロス The 3rd edition

エンドA「永劫の別れ、代えがたき自由」

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