あなたの家で誰かが死んでいます

川崎蝉閑

前編

「じゃあね」

私は電話を切った。

誰と電話したかは関係ない

そのまま夕飯の買い出しを済ませ

自分の家があるマンションに着く

自分の家は7階だから階段を登る

家の前に着く

当たり前だ…なんの面白みもない

殺風景な日常を過ごしているだけだ

ポストを見る

何か手紙が入っている

LINEやdmが連絡手段となった今

ポストに入っているのはチラシか年1回の年賀状

今日は10/4

少し肌寒くおもしろみがないこの日に

チラシ以外のものが入っているのは

とても珍しく非日常だった

ただそれがアソビノハジマリであり

知らない…私と誰かのハジマリ

を告げる

言葉が溺れていく

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