第23話(登場人物紹介あり)

・藍坂乃蒼視点


気を取り直して、私たち三人は、塁斗の転校手続きと学校の悪事を暴露するために話し合いを続けた。

塁斗から受け取ったボイスデータ、塁斗のクラスメイト達の証言などを整理した。

「これなら、いけますね。」

宮坂さんが言った。

何故この三人がこんなに塁斗に献身的なのか。

もちろん、私は塁斗に助けてもらったことがあるからその恩返しと思ってやっている。

暴マスは、弟だからという理由だろう。


でも、宮坂さんはなぜこんなに協力的なのだろう。

確か、暴マスと一緒に朝霧夫妻と縁を切る手続きをするためにお願いしたきりじゃないだろうか。

「宮坂さん。

 どうして、こんなに私たちや塁斗に協力してくれるんですか?」



「乃蒼ちゃん。」



あれ、よく考えたらこの声とこの呼び方、どこかで聞いたことが、、、、


「もしかして、ちさねぇ!?」

ちさねぇとは、幼馴染だ。

お姉さんっぽかったから、ちさねぇと呼んでいた。

「もしかして、気づかなかったの?」


そして、ちさねぇの旧姓は朝霧。

結婚したから、宮坂になったんだろう。

そう、ちさねぇは「朝霧塁斗」の姉、「朝霧千里」だったんだ。

てか、よく朝霧家に行ったときに娘と気づかなかったんだろう、あの親。

それもそう。

あの時のちさねぇと雰囲気が変わっている。


これで辻褄があう。

「朝霧千里」さんは、塁斗のお兄さんの「朝霧雅人」にもともと頼まれていたんだ。

私が、口を滑らせないように、あえて正体を伝えなかった。

そして、塁斗の姉として、助けてあげたかったのだろう。

まぁ、塁斗は彼女のことを知らないだろう。


彼女と、塁斗と雅人さんは、血はつながっている。

でも、早く生まれた千里さんは、親の虐待と育児放棄から、、、

叔父さんと叔母さんに引き取られたようだ。

だから、私は千里さんのことを知っていて、塁斗や雅人さんのことを知らなかったのだろう。



こうして、3人全員が塁斗と関係があることが分かった。

「「「あいつのために、がんばるぞ!」」」


それから、すごい勢いで話が進んでいった。

---

そうして、ついに学校と対決する日がやってきた。

「すみません、宮坂と申します。」

「宮坂さんですね。校長室へお通しします。」

どうやら、宮坂さんがすでに話を通していたようだ。


「こんにちは、校長さん。」

そこにいたのは、いかにも怖そうなおっさんだった。

こんな人が校長をしているのか。。

「こんにちは、宮坂さん。

 そして、連れなのかな?その二人。

 今日は何の用ですか?今忙しいので、手短でお願いします」

やっぱりね。

すごい適当そうな人だ。


「まずは、こちらを聞いてください。」


そうして、宮坂さん、いやちさねぇがボイスレコーダーのデータを再生した。

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ベタな展開ですみません、、、、


ここで主な登場人物整理です。


★朝霧家

朝霧塁斗 16歳 高校二年生


朝霧雅人 22歳


朝霧千里(宮坂千里) 25歳


★その他

藍坂乃蒼 21歳


高嶺鈴花 16歳 塁斗の幼馴染


秋葉美鈴 16歳 塁斗のクラスメイト


内藤幸都 25歳 塁斗を陥れた犯人


※ちなみに事件が起きたのは6月です。

この話時点で、一応10月になってます。

事件の流れが意外と早く、復讐のほうが時間がかかっているので。


2年生だから、修学旅行編も作りたかったけど。

転校先でやろうかなぁ、、

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