第20話

・山下蒔苗視点

俺は山下蒔苗。いたって普通の教頭さ。

みんなからは「まっきー」とか「まっきーな」とか呼ばれている。


まぁ、呼ばれたときは、


「どっかの油性ペンかVtuberじゃないんだよなー(笑)」

って返している。

そんなこんなで、俺は楽しい教頭生活をしている。


しかも、俺の息子までこの学校にいる。

毎回会いに行きたいけど、お互い気まずいからやめている。

でも、息子の学校生活はサポートしたい。せっかくこんなレアな立場にいるんだから。

何か提出物の不足とかがあったら、親としてすぐ訂正する。

お叱りも、全部俺が受ける。で、それを彼にまとめて伝える。

ほんとは本人が直接、のほうがいいけど、、、


彼の過去を考慮した結果、こうするしかなかった。


簡潔に言うと、彼は中学生の頃、根暗な性格のせいでいじめられていた。

しかも、生徒じゃなくて教師。

俺は、その時その学校に就いていなかったし、なにもできなかった。

まあ、親として教育委員会に言ったりはしたけど、さすがに効果なしだった。


そんなことがあって、わざわざ息子の高校に移った。

で、見た感じまぁまぁ腐ってはいなかった。

ここなら大丈夫だ。そう思っていた。


息子が、またいじめられた。複数の生徒に。

彼は多少メンタルが強いから、少しは耐えられる。

それでも、早く対処してあげたい。


ただ、今回は相手が悪かった。


いじめている生徒のうち、一人がやばいやつだった。

岩成誠也。とある企業の息子で、ワルとして有名だった。

なんでこんなにこの街に金持ちが多いのか。

それは、この町が最近になって東京の次に発展している町と呼ばれるぐらい、成長したからだ。

俺は教師だから、なんとかできると思った。

すると、とある教師がこう忠告した。

「あいつだけは関わらないほうがいい。」

聞くと、どうやら下手に手を出すと飛ばされるらしい。

これも、この町特有のでかい権力のせいだろう。

まじで早くこの町から転校させてあげたい。息子を。

でも、それだとほかの町でも、、、ってこともあり得る。


しかし、ある日。

息子のいじめが和らいだ。


恐らく、朝霧という生徒の冤罪事件で学校が敏感だからだろう。

正直、少し感謝している。


そんな中、息子があることを言ってきた。

「実は、、、」

どうやら、その朝霧から頼まれたらしい。


校長の悪事を見つけてほしい。


「余裕すぎワロタw」


なぜか。

教頭は、校長とよくかかわりがある役職だ。

だから、よくボロを出すのを知っている。

それを、ボイスレコーダーでとればいいのね。

俺も、正直校長にはうんざりしていた。


すべて息子のためだと思って頑張るぞ!


-----------------------------

忙しい、、、、、、

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