第14話 ひみつのおへや探検です。


あかねさんのお部屋をもっとみたいです。


お邪魔してからこの部屋しか見てないです。



「そうだね。みんなが遊びに来るときもこの部屋だけで済むからね。じゃあ探検しようか 特別だよ」


いつもの『ないしょのひみつ』じゃなかったです。

あかねさんのひみつが・・・ わくわくです。


探検に出発っ



――――



「ここを教えてあげないといけなかったね。はいどうぞ」


最初のお部屋はトイレでした。


う~ん 普通のトイレです。私の家のトイレよりちょっぴり広いかな。


すっごい豪華で広いトイレを期待してたけど・・・

広いトイレって使いにくいですね。




「こっちが洗面とお風呂だよ。こっちも普通かな」



ドラム式の洗濯機と洗面台


広い洗面台 椅子が置いております。

鏡おっきいです。全身が映りますよ。

化粧品もいろいろ置いてあります。高いのでしょうか

知らない物ばかりです。



「お風呂に入る前に毎日鏡で見るのは大事だよ。ここならお手入れもしやすいしね」


ここであかねさんがお風呂に入る前に服を脱いで・・・ わぁぁ


「意識して体型を維持しようと努力しないと変化に気が付かなくなるからね。

 しおんちゃんは大丈夫そうだね」


でもあかねさんみたいな ないすばでぃになりたいです。

今夜からお風呂前にチェックです。

 



「この奥がお風呂 ここも普通だね」


手足が伸ばせる湯船に普通の蛇口です。

お嬢様の入るお風呂はライオンさんの口からお湯が出ていると思ったのに残念です。


でもきれいに掃除してあります。



あっ ちいさなアヒルさんが置いてあります。

あかねさん 可愛いです。





――――



「ここはクローゼットと倉庫 あまり面白くないかな」


私のお部屋より広いお部屋


壁は引き出しと本棚 本がいっぱいです。


難しそうな本も漫画もあります。いろいろ読んでますね。

私の知っているのもありました。



「最近は電子書籍が多いからほとんど本宅に置いてあるよ」


もっとあるみたいです。



本棚の反対側はたくさんのお洋服

上下に二段のパイプがあって服がずらりと掛けてあります。

姿見も置いてあって選びやすそう


服屋さんに来たみたいです。



ドレスみたいなのもありますね。あかねさんが着たらお姫さまです。


あれ セーラー服がありますよ。



「可愛いでしょ 十七歳だからね」


十七歳はこんなにおっきなお家にひとりで住んでないと思います。



魔女みたいな衣装もありますよ。


「魔女だからね」


あかねさん くすくす笑ってます。

私 遊ばれてますよね



――――



「ここは和室 何も置いてないよ」


畳のお部屋 窓も小さめ


本当に何もないです。


この部屋だけ床が高くて入口に段差があります。

スリッパを脱ぐところかな。



「友達が泊まりに来た時に使ってるくらいかな。あと考え事するとき」


考え事する部屋なんて初めて聞きました。


お友達がお泊りできる部屋があるんですね。私もお泊りできますね。



「しおんちゃんがお泊りの時はここ使わないで一緒に寝ようね」


あぅぅ



――――



「ここが寝室 しおんちゃんと寝る部屋だよ」


だからぁ 私で遊ばないでください



部屋に比べて大きなベッド ふたりで寝ても広そう

ライオンさんのぬいぐるみが寝ています。 あかねさん可愛いです。



あとは化粧台と小さな机がひとつ


化粧台にはライトがいっぱいついてます。

知ってます。女優さんの使う化粧台ですよね。女優ライトって言うんですよね。


机には小さなノートパソコン


あのシステムを作ってくれたあかねさんには小さすぎる気がします。

もっとすっごいパソコンがあると思ってました。



「実はね。もう一部屋パソコンの部屋があるんだよ」


気が付かなかったです。どこですか。



「さあ どこでしょう」


廊下に並んだお部屋は全部見せてもらいましたよ。

あとは最初の広いお部屋だけです。

どこに隠れているのですかわからないです。ひみつの部屋ですね。


見てみたいです。



「しおんちゃんなら見せてあげたいけどね。見せちゃいけないって規則があるの だからごめんね」



私は聞き分けの良い子です。

残念ですがあかねさんが困ってしまうなら見ないことにします。これであかねさんポイントアップです。



「きっと見ても面白くはないよ。パソコンと資料があるだけだからね。

 あっ 趣味用のキーボードがあるかな」


あかねさん 楽器の演奏もするのですね。驚きです。聞いてみたいです。



「ときどき演奏会をしているから聞きにおいで」


楽しみが増えてしまいました。



――――



「これで大体見終わったかな。どうだった」


すてきでした。あかねさんらしいなって思いました。




「そろそろクッキー冷めたかな お茶にしましょう」


クッキー忘れるところでした。



「せっかくだから しおんちゃんがくれた紅茶をいれようか」


専門店で買って来たんですよ。きっとおいしいですよ。





――――



クッキー きちんと冷めてます。いい匂い


可愛い絵皿にフリフリのレースが付いた紙を敷いて、クッキーをていねいに並べます。



「盛り付けも大切だからね」


ここは真剣に並べましょう。



うさぎさんのクッキー多いです。あかねさんがいっぱい作ったからですね。


あかねさんはうさぎさんが好きなのですか


そういえば服のお部屋にうさぎさんの耳もありましたよ。



「バニーガール先輩だからね」


それ知ってます。小説読みました。アニメも見ましたよ。面白いですよね。


バニーガール姿のあかねさん・・・ すっごくえっちだと思います。


いつ着たのですか



「女子会で集まったときにコスプレして遊ぶんだよ。ハロウィンとかね。さすがに外には出ないよ」


あかねさんの女子会 すごそうですね。



「しおんちゃんもバニーガールしてみようか きっと可愛いよ」


やめておきます。あかねさんとの差を思い知らされてしまいます。


星占いでも争いや競争はダメって言われてますからね。

競争にもなりませんけど・・・



――――



クッキーを並べてテーブルに置いたら紅茶の用意です。



あかねさんならティーバッグよりもリーフが良いはずと母が選んでくれました。


この紅茶はきれいな花びらが入っているんですよ。



「きれいね それなら見た目を楽しめるポットにしようね」


棚から取り出したのは透明なポット


全部ガラスでできてます。セットのティーカップもガラス製 全部透明の紅茶セットです。



お湯を沸かしてる間にポットへ紅茶のリーフ


ここでもあかねさん きちんと量ります。


紅茶専用のスプーンだそうです。スプーンと言うよりも小さなスコップ


可愛いですね。あかねさんのまわりは可愛いものが多いです。



お湯を注ぐとポットの中でリーフがくるくる

花びらも一緒に踊っています。きれいです。しばらくふたりで眺めてしまいました。


あかねさん まつ毛長いなぁ



はっ 見とれてしまいました。



「そろそろかな 良い香りだね。クッキーが甘いから砂糖なしが美味しいと思うよ」


ほんとうに良い香りです。砂糖入れなくても甘く感じます。



クッキーもさくさくです。私が混ぜてもおいしく出来上がりました。


でもあかねさんがいないとひとりでは出来ません。



「しおんちゃんのクッキー美味しいよ」


一緒にクッキー作って、一緒に食べて、一緒においしいって笑ったから


もっと仲良くなれました。



トテちゃん 聖女ちゃん

一緒に何かをすると仲良くなれるって本当ですね。



あかねさんのこと もっと好きになってしまいました。


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