飴はいかが?
あなたは入場料と言われて、慌ててポケットに手を突っ込んだ。
残念ながら財布はない。代わりに一つの飴玉が入っていた。
あなたはそれを取りだすと、鬼たちは奪い合うように飴に群がった。
「飴だ! 飴だ!」
「これは我が輩の飴だ!」
鬼たちが飴でもめている。あなたはその様子を見ながらそっと観覧車の扉を閉めた。
観覧車は再び上昇し始める。
鬼が異変に気付いたときは、もう頂上へ向かっていた。鬼たちが下で騒いでいる。
頂上を過ぎると、まるで夢でも見ていたかのように地獄は消えていた。もとの遊園地に戻ってきていた。
観覧車は降りていく。一番下まで降りるとそこで停止した。あなたたちは慌てて観覧車から降りた。
◇ ◇ ◇
ふう、本当に地獄は合ったんだね。良かったよ。君が飴を持っていて。あのまま地獄に連れて行かれるかと思ったよ。
さあ、帰ろうか。このままここにいても良くない気がするよ。
★ END あなたは無事に家に帰った ★
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