安全バーを離さない

 あなたは無視して力一杯安全バーを握りしめた。怖くて目をつむった。体が宙に浮く感覚に陥る。コースターがレールから外れ、落ちるとあなたは思った。


 突然お尻に衝撃が走る。びっくりして目を開けると、コースターのステーションに到着していた。


 あなたを待っている人物が不思議そうな顔であなたをのぞき込んでいる。


 あなたの隣に座っていたおじいさんも、他の人たちの姿もなかった。



 ◇ ◇ ◇



 お帰り。どうだった? まさかまだ動くとはびっくりだよ。君、顔色が真っ青だよ。次に行こうと思うけどいけるかな?

 

 メリーゴーランドと観覧車、どっちに行きたい?



 『メリーゴーランドに行く』

https://kakuyomu.jp/works/16817330663384580032/episodes/16817330663389236221


 『観覧車に行こう』

https://kakuyomu.jp/works/16817330663384580032/episodes/16817330663390805327

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