次はメリーゴーランド(ジ)
メリーゴーランドへ(ジ)
メリーゴーランドか。白馬に乗って騎士気分になれるね。
歳を重ねるほど乗っている姿を見られるのが恥ずかしくなるけど、今は私と君の二人しかいない。存分に楽しめるね。
さあ、こっちだよ、ついておいで。
ここがメリーゴーランドだよ。白い木馬が錆びだらけで血のようだ。不気味だね。
そうそう、このメリーゴーランドにも噂があるんだよ。ある男子学生の集団がこの遊園地に遊びに来たんだ。
彼らは年ごろだからね、このメリーゴーランドに乗るのが恥ずかしかったのか、悪ふざけなのかこの白馬たちを乱暴に蹴りながら乗っていたんだ。
ある人の目撃情報によると、その男子学生集団が怖くて、他の人たちは一緒に乗るのを拒否したそうだよ。
メリードーランドは男子学生たちだけを乗せて回り始めたんだ。
メリーゴーランドにいる男子生徒たちは馬から下りてやりたい放題さ。木馬を蹴り飛ばしたり、馬車の上を立ち上がったりね。
係員も注意してメリーゴーランドを停止しようとしたよ。でも止まらなかったんだ。いくら停止ボタンを押してもメリーゴーランドは回り続けるんだよ。
しかも、その回転はどんどん速くなるんだ。乗っている男子生徒の姿が見えないくらいにね。メリーゴーランドの上で男子生徒たちの悲鳴が上がったよ。
その悲鳴が止まり、メリーゴーランドが止まったときの現場は悲惨だったそうだよ。男子生徒たちは死んでいたんだ。まるで刃物で切られたようにね。
設備の不具合による事故と処理されたけど、私は違うとおもうよ。
このメリーゴーランドにはなにかある。そんな気がするんだ。
というのが噂なんだけどさ。どう? 乗ってみない? せっかく着たんだから乗ってみなよ。ほら、4番の白馬は少し綺麗みたいだよ。
乗り心地はいかがかな騎士様? 馬に乗っている姿は様になっているよ。写真を撮ってあげよう。
キュルキュルキュルキュル……
あれ、この音は何だろう。
あ! メリーゴーランドが動き出したみたいだ。
おっと、馬から下りたら危ないよ。怪我しちゃう。これは貴重な体験かもしれない。そのまま乗ってくれないかな。無事に戻って来られたら話を聞かせてよ。
◇ ◇ ◇
あなたは言われるがままに木馬に乗り続けた。メリーゴーランドの回転速度はまし、あなたは恐怖に包まれた。
視線を感じる。木馬に乗っているのはあなただけのはずなのに。
周りを見ると、鎧を着た人物が馬に乗っているのが見えた。手には剣を持っている。
その人物は、馬に乗りながら剣を振り回した。その時あなたの耳に男の悲鳴が聞こえてきた。
学ランを着た者たちが、鎧を着た人物から逃げ回っている。そして、剣で斬られ次々と倒れていった。
あなたは自分が鎧を着ていることに気が付いた。手には剣を持っている。一人の男子学生があなたに近づいてきた。さあ、どうしようか?
『剣で斬りつける』
https://kakuyomu.jp/works/16817330663384580032/episodes/16817330663389388113
『何もしない』
https://kakuyomu.jp/works/16817330663384580032/episodes/16817330663389568931
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