方向音痴が征く!
@ahaahaaha
第1話 ある場所にて
大きな木の根元で少年が言った
「俺はいつか旅に出るぞ」
いつもの調子で大声で喋っているダグにザリも賛同して興奮気味に言い返す
「当たり前だ!俺たちで旅に出て世界中のうまいもん食ったりきれいな景色見たり
こんなちっさな村じゃいないような金持ちと友だちになってそんでまたうまいもん奢ってもらったりするんだ!」
ザリの言葉を聞いてダグが言った
「そのためにまずは?」
「「つよくなる!」」
そう言うと二人で木剣を持ちまた打ち合いを始めた
ダグとザリはこの小さな村
地図の片隅にあるような村の幼なじみだった
村の名前はマーサ村
辺境の地のため娯楽も少なく幼い二人が外の世界に興味を持つのも当然だったのなのかもしれない
「そろそろ帰るぞ」
そう言ったのは二人の師匠であるノユノだ
外も少しづつ涼しくなり家に変えるにはちょうどいい時間だった
「「家は、、、こっちだ」」
二人がそろってそう言った途端突然二人の頭を衝撃が襲った
「「いっっってーーー」」
「馬鹿野郎いつになったらお前たちは自分家の帰り道くらい覚えられるようになるんだ」
ノユノはそう言うと振り下ろした手で二人の手を引き歩き出した
「腕っぷしは瞬く間にオレより強くなったくせになんでお前らは方向感覚がそんなにバグってんだ?しかも二人揃って真反対の方向指さしやがって
俺は最近おちょくられたんじゃないかと思えてきたぞ」
二人は言う
「「何いってんだよ師匠俺たちはいつでも本気だぞ!」」
ノユノは言った
「なら旅に出るのはその方向音痴治ってからだな」
二人はヒソヒソと話し出した
ダ「俺たち方向合ってたよな?」
ザ「あぁバッチリだったぜ」
ダ「師匠もボケ始めたのかもな」
ザ「俺たちが村まで送ってってやるか」
そう言ってノユノに手を引っ張られ歩いていく
二人は気づいていないその絶望的なまでの自分たちの方向音痴を、、、
ダグとザリ10歳の出来事である
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