消えてくれ
仁城 琳
消えてくれ
自分だけでは無いことくらい分かっている
自分より辛い人がいることも分かっている
ただこの重苦しさを消し去ってしまいたい
一時しのぎの夢に頼って逃れても
再び戻ってくるこの苦しさ
私が自分として産まれた故に
付き纏ってくるこの苦しさ
お前だけじゃない
そんなこと分かってる
お前より辛い人もいる
それがどうした
私の辛さがお前に分かるのか
人の辛さを分からぬものに
この苦しみが分かってたまるものか
誰かと私を比べるものに
この苦しみが分かってたまるものか
過ぎ去れば自分自身も忘れるものを
一時のものとは分かっていても
今あるこの
煩わしさ
苦しみ
痛み
全て消し去ってしまいたい
消えてくれ 仁城 琳 @2jyourin
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます