15日午後5時

空が残酷な赤に染まっていく

ああ 悪くないではないか

身体が内側から

ドンドン ドンドン

さぁ もっと盛り上げよ

コオロギよ

鈴虫よ

全身を震わせろ


ほぅら もうすぐやってくる

聞こえるぞ

シャンシャン シャンシャン

どんな顔をしているだろう

どんな顔をするだろう

手にはナイフを抱えている


真実を知る地が震える

屍のあるその土は

私の鼻腔を蕩かす


そして大きなうめき声をあげながら、大海原は蹴り上げた











月は血を流していた


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る