夏の夢

赤羽九烏

15日午前4時

暗闇を奥からノックする

光は希望

どうもビックバンで宇宙は誕生したらしい

そこには 0に0を足して無限にさせてしまうような

数の学問が潜む

私はまさにそこにいる

垂れた黒幕の奥で

始まろうとする一つの物語

私はまさにそこにいる


暗闇が灰色になり始めた

光は恐怖

私の知らない物語が始まる

思わず身震いする

これから 始まるのだ


暗闇は 温もりを蓄えだし

光は 過剰に温もりを蓄えている

暗闇は太陽ヘと向かう

光は弾けた


暗闇に月は

シャンシャン

笑う

明日は勝つ

月は屍のあるその土を

趣を添えて照らす


風よ 秋へ紙芝居を飛ばせ 

羽衣をも飛ばしてしまえ

月よ そのまま待っていろ 

明日は勝つ


雲は奴を守っている




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