さいこば日記
姫路 りしゅう
9月7日
――――おしまいだ。
いま、そんな気持ちである。
あなたは人生で「おしまいだ」と思ったことが何回ありますか? 普通はそんなにないと思う。わたしもせいぜい二、三回だ。当時付き合っていた恋人の誕生日を間違えた時とか、卵黄と卵白を分けるつもりでそのままシンクに向かって卵を割ってしまった時とか。おしまいすぎる。
今日、9月7日はわたしの誕生日だった。
おめでとうございます。復唱!
はい、ありがとね。
誕生日は、めでたい。年齢を重ねることはその分老いていくということであり、当然悪いことも多いのだけれど、それでもやっぱり老いと言うのは生きている証拠だ。誕生日とは、その年齢まできっちり生きてきた自分に対して祝福をする日なのだろう。一年間きっちり生きました(きっちり生きた? ちょっときっちり生きたについて言及するのはやめよう)という節目の日である。
そんなわけで大変良い誕生日だった。0:00のタイミングは台風が近づいていたのか左目が破裂しそうなほど痛くてすぐに寝てしまったのだけれど、起きたらいろんな友だちからお祝いの言葉を頂き、プレゼントを頂き、イラストも頂いた。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう。
毎年誕生日にLINEギフトを送ってくれる友人の話をしよう。
わたしと友人は共に”無条件で肯定したり叱ってくれたりする動物系のイラスト”が苦手で、有名どころはミュートなどを活用して目にいれないようにしている。
んだけど、友人毎年誕生日だけは「思い出せ」っていうメッセージと共にそのイラストのLINEギフトを送ってくる。思い出しちゃう。毎年爆笑してます。
特に用事はなかったのだけれどめでたい日なので仕事を休んだ。いつか今日は祝日になります。サイバニ記念日。(わたしのあだ名のひとつにサイコバニーというものがある)
仕事を休んでずっとアーマードコア6をやっていた気がする。二周目だ。初見時は攻略に六時間かかったボスも二周目ではほぼノーダメージで行けてしまった。こういう成功/成長体験を感じさせてくれるのでフロムソフトウェアのゲームは大好きである。
コワすぎ! シリーズと言うドキュメンタリー風ホラー映像作品のFILE2、震える幽霊も見た。えっちだった。ちゃんと怖いんだけど時々めっちゃ馬鹿なところがすごく好きだ。FILE2で言えば髪の毛アイテムのところとか。わたしは貞子vs伽椰子が大好きなので引き続きシリーズを追っていきたい。
お昼ご飯はマクナのすきやきの月見を食べた。美味しかったけどあの黄色いバンズはあんまり好きじゃない。普通のバンズで実装してほしかったな。
夜ご飯はとんかつを食べた。そこそこ有名なとんかつ屋が近くにあるのだけれど一度も行ったことがなかったので、せっかくの機会だと。
めちゃくちゃ美味しくてびっくりした。とんかつって美味しくてびっくりできるんだとびっくりした。わりと近いところに上限がありそうな料理じゃない?
衣がサクサクだった。なんか今まで「衣がサクサクで」って言ったのは全然サクサクじゃなかったらしい。あと脂身が美味しかった。とんかつの脂身って外れ部位だと思ってたにょ(江戸時代だったら捨ててた)。
大満足。定期的にリピートしたいお店でした。学生さん、とんかつになりなよ。
さて、節目とは何か目標を立てるのに最適だ。一年の計は誕生日にあり。
そして、新しく何かを始めるのにも最適だ。何かを始めるなら今日からだろう。
じゃあ何をはじめようか、そう考えた時、わたしの周りに日記を書いている人が多いことを思い出した。
あとついでに、カクヨムの次の投稿が五十作目になることも思い出した。そこそこ投稿しているな……。(もちろんカクヨムに掲載していない作品もそれなりにある)
だったらやることは決まった。1+1は2だ。
わたしは今日から日記をつけることにした。
とりあえず、九月いっぱい。
たくさんお祝いをしてもらって。
たくさん大好きなゲームをして。
たくさん美味しいものを食べて。
新しく日記を付けようと意気込んで。
それなりに素晴らしい誕生日だったと思う。
ただ一点、もう今が九月八日であることを除いて。
――――日記で傍点つけちゃったよ。
どうしよう。これ、何日の日記として出そう。九月七日分として出してしまうか、正直に九月八日とするか。いやでも、九月八日の日記ではないからな。未来の日記になっちゃう。未来日記。「わたしは13th さいこば日記」嫌すぎる。
ということで投稿日は九月八日だけれど、九月七日の日記として提出することにする。前途多難すぎる。おしまいだ。じゃあね。
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