18歳に死ぬ運命?そんな運命変えてみせますわ!!
宮北莉奈
プロローグ 願い
「生徒の諸君、卒業そして成人おめでとう。我が息子も立派な王太子となり、美しく聡明な王太子妃もおる。この国はますます発展するであろう。ルビーニャ王国の繁栄を願って、乾杯」
「乾杯」
今宵王太子妃となるわたくしアイリー・トレビアは手に持っていたグラスのワインを口に含んだ。
「きゃー!」
「アイリー様!」
「早く治癒師を呼んできなさい!」
何かしら?騒がしいわね。一体どうしたっていう…の…よ。え?
アイリーの手のひらには血がべったりとついている。アイリーの視界は狭く暗くなっていき、意識を手放した。
「…○○。…〇〇。…アイリー!」
「お. . .母様?」
目が覚めると見慣れない天井、隣には泣いているお母様がいた。あぁ、わたくし毒を飲んだのね。いや、飲まされた、かしら。死が近いのがわかるわ。おそらく犯人は浮気をしていた婚約者のエドガー様とその相手、妹のリーアね。結婚したいがわたくしが邪魔だから殺す。きっとそういうことでしょう。
「…お母様。わたく…しは悔しい…ですわ。何も…出来ずに…毒を…飲まされて…ただただ殺…され…るなんて」
「アイリー……」
お母様は胸が張り裂けそうな顔をしてわたくしの手を握っている。
「お母…様。そんな…顔を…しないで…ください…まし。一足先に…逝くだけ…です…わ。お母様は…長生き…してくださ…いね。お体を…大切になさって…ください。…お母様。大好きです」
「アイリー!アイリー!」
アイリーの母であるトレビア公爵夫人はその場で泣き崩れた。
あぁ、神様。わたくしの何がいけなかったのでしょうか。願いが叶うなら、もう一度やり直すチャンスが欲しい……
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