超絶綺麗な女性に何故か溺愛されています。
猫之丞
第1話 出会い
現在の時刻は18:00ちょっと過ぎ。 俺は仕事を終えてアパートに帰宅中である。
「今日も1日疲れたなぁ……。あの禿げ、自分のミスを俺のせいにしやがって! あの禿げが課長だなんて世の中間違ってるよな!」
と愚痴りながら会社から最寄りの駅に向かっていた。
誰得かは分からないけど一応自己紹介をしておこうかな。
俺の名前は
ちなみに年齢=彼女居ない歴である。 昔から自分的に良い感じに付き合えている♪ と思う女性が居たとしても、必ずと言って良い程に " 貴方の事は良い人だとは思うけど、恋愛したいかと言われたらそうじゃない " と言われてしまう。
だから最近は恋愛は諦めている。 多分俺は1人で寂しく老後を迎えて人生を終えるのだろうな。 ごめんよ父さん・母さん。 孫の顔は諦めてくれ。 って言うか父さんと母さんは3年前に交通事故で他界しているから孫の顔もへったくれも無いんだけどね。
まぁ、俺のつまらない自己紹介はこれ位にしてっと。 早くアパートに帰って夕飯を作らないとな。 アパートでキンキンに冷えたビールが俺を待っている!
最寄りの駅に到着し電車が到着するのをプラットホームで待つ。 すると、帰宅時間帯なのか人が増えてきた。 やっぱりこの時間帯は込み出すなぁ。 また満員電車に揺られて帰る事になるのかぁ。嫌だなぁ。
そんな事を考えていると
" ドンッ "
と俺の横に立っていた女性が人混みに押されてプラットホームから線路に落ちそうになった。
「えっ!?」
線路に落ちそうになった女性が小さな声を上げた。
「おっと」
俺は咄嗟に落ちそうになった女性の腕を掴み、自分の方へ引き寄せた。
「大丈夫ですか? 良かった落ちなくて」
「あ、ありがとうございます。助かりました」
「いえいえ。貴女を助けれて良かったです。この時間帯は込み合いますから気をつけて下さいね」
そう言って女性に微笑み掛けた。 それから直ぐに電車がホームに到着する。 電車の扉が開き、人混みが電車の中に雪崩れ込む。 俺はその雪崩れに飲み込まれる様に電車の中に押し込まれていった。
「あ、あのっ!!」
俺が偶然助けた女性が声を挙げたが、俺はその女性に答える事は出来なかった。 人混みに飲まれて女性の姿は見えなくなった。
あの女性が何か言っていたきがするけど……まぁ良いか。もうあの女性とは会う事は無いんだから。 たまたま駅で出会って偶然危ない所を助けた。 それだけの事。 そういえば、あの女性の顔見てないな。 まぁ良いか。
電車に揺られながらふとそんな事を思ったが、今晩の夕飯の事を考えていたら俺の頭の中から女性の事は綺麗サッパリ消えていた。
~???side~
今日はついてないなぁ。
何時もなら自分の車で帰宅するのに、車の調子が悪くてエンジンが掛からないんだもん。 車を修理に出す羽目になっちゃった。 帰りどうしよう……。 タクシーでも使おうかな?
そう考えて私はスマホをバッグから取り出して電話を掛けようとした。
……待てよ。今日は普段使わない電車に乗って帰ってみようかな? もしかしたら何か良い事あるかも知れないし。
そう思い私はスマホをバッグの中にしまい最寄りの駅に向かう事にしたんです。
それが間違いでした。 駅のプラットホームは滅茶苦茶人で溢れていて、立っているのもやっとの状態だったのです。
「わわわっ! 駅のプラットホームって何時もこんな感じなの!? ミスっちゃったなぁ。こんな事ならタクシーで帰れば良かった。でももう動けない状態だしなぁ。仕方ない。このまま帰ろう。もう電車なんか使わないもん!」
そう愚痴っていると、次の瞬間
" ドンッ! "
私は後ろから人混みに押されてプラットホームから線路に落ちそうになってしまいました。
「えっ!?」
ヤバいヤバい!! このままだと線路に落ちてしまい電車に轢かれてしまう!! 明日の朝刊を飾ってしまう!! だ、誰か助け……
そう思った瞬間
「おっと」
その声と共に男性が私の腕を掴みホームに引き寄せてくれました。
し、死ぬかと思いました。 私の心臓の鼓動は恐ろしい程早くなっています。
「大丈夫ですか? 良かった落ちなくて」
私を助けてくれた男性が微笑みながら声を掛けてきてくれました。
「あ、ありがとうございます。助かりました」
私は男性の顔を見ました。 ……わぁ。物凄くイケメンさんだぁ////// 私の好みドストライクだぁ////// こんなイケメンさんに助けられたんだ私……//////
「いえいえ。貴女を助けれて良かったです。この時間帯は込み合いますから気をつけて下さいね」
男性は優しい声で微笑みながら私を心配してくれます。 するとそれから直ぐに電車がホームに到着し電車の扉が開きました。そして人混みが電車の中に雪崩れ込み私を助けてくれた男性はその雪崩れに飲み込まれる様に電車の中に押し込まれていってしまいました。
ま、待って!! 私、まだ貴方にちゃんとお礼が言えてない!! 貴方の名前も知らない!!
「あ、あのっ!!」
と慌てて声をあげたけど、私の声はあの素敵な男性には届かず、私も人混みに飲まれてしまいました。
私は電車に揺られながら
「もうあの人に会えないのかなぁ……」
……嫌だ!! もうあの人に会えないなんて絶対に嫌だ!! あの人は私の命の恩人であり、私の運命の人かも知れないんだ!!
彼は多分だけど何時もこの電車を利用しているに違いない。 明日もこの時間に此処に来れば彼に会える! 私の直感がそう告げています。
明日もこの電車を利用して帰ろう。 そして彼に会ったら必ずお礼を言うんだ! そして彼のお名前を聞いて……あわよくば連絡先も…//////
車が故障して、タクシーで帰らず電車を利用して本当に良かったと心から思った私でした。
あの時の私、GJ!!
新作です。 不定期になるかも知れませんが、良かったらお付き合い下さいませ。
これからも拙作を宜しくお願い致しますm(__)m
この作品が皆に受け入れられたら良いなぁ。
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