しばらく休載
今日、アナウンサーの笠井信輔氏の記事が出ていた。フジテレビ退職後、フリーに転身してすぐに悪性リンパ腫(血液の癌)を発症。ステージ4から完全寛解して、現在経過観察中とのことだ。
俺は笠井氏がどんな活動をしているかはわからない。YouTubeを開けば無数の動画が表示されるし、たまたま動画が流れて来ることもない。テレビも見ないし、情報は自ら取りに行かないと接点すらないのが今の時代だ。氏のことはたまにネットニュースで見るくらいだが、治療について積極的に発信しているらしいということだけは知っていた。
今日の記事に書いてあったのは、同じ病気で母親を亡くしたという人から来た手紙についてだった。そこには、「私の母は亡くなったのに、なぜあなたは生きているのか。あなたが元気になったというのをテレビで見るのがつらいから、テレビに出ていたらテレビを消します」というようなことが書いてあったらしい。
世の中、こんな人がいるんだというのがショックではあった。心の中で思っているなら勝手だが、手紙を送りつけようなんて考えが浮かぶなんて普通ではない。
しかし、人間はどこまでもマウントを取り合う生き物で、病気でさえ「自分の方が大変だった」と言う人もいる。苦労したら自分の方が大変だった、と言ってしまうのが普通かもしれない。自分はこれほどの困難を抱えているのに、他の人は些細なことで、自分は人より苦労していると周囲に発信して、それを励ます人がたくさんいる。
自分がすごく苦労したから、人の相談に乗って、誰かを救う人になりたいと出家したりする芸能人がいる。お前なんかに誰が?と思っても、その人の話を聞きたがる人がいる。
発達障害も似たようなもので、普通の人とほとんど変わらない人から、社会から完全に孤立してしまう人もいる。
発達障害の人の就業率は33%くらいらしい。自分は学生時代を通じてずっと働いているが、解雇になったことは今までない。ついでに仕事で注意されたこともあまりない。俺の場合は働けている時点で運がいい方なのだろう。
会社で働いていると、同じ仲間と出会うことがある。みな変な人ばかりで、とてもじゃないが好きにはなれない。会社に来るのに風呂に入ってない、中学生くらいの子でもできるような簡単な事務作業ができない。言ったことを毎回忘れてしまうし、失敗を隠そうとして、すぐばれるような嘘を平気でつく。何か言われるとパワハラだと騒ぐ。周囲は気が狂いそうになる。しかし、そういう人でも、恋人や友達がいて、家族がいて、大企業に勤めていたりする。ずるいじゃないか?
そこで俺は気が付く。
俺も笠井氏に手紙を送りつけた人と同じメンタルじゃないか?
同じ障害なら、なぜ彼らは自分にないものを持っているのか?
それぞれ置かれている立場が違い、持っている能力も違う。
それにしても、自称発達障害の人が増えた。あるネットのアンケートでは、半数の人が自分が発達障害と答えているのを見た。どう考えてもあり得ない数字だ。
発達障害っぽい人は一定数いる。空気読めない人、失礼なことを言う人、遅刻癖のある人、部屋が散らかっている人、仕事のミスが多い人、暴言を吐く人。果たして、こういう人たちがみな発達障害なのだろうかと不思議に思う。ただ、改善しようという気がない人たちなのかもしれない。
俺がいろいろ書いていても、江田さんは発達障害じゃないと思う人もいるだろう。ただ言えるのは、これでも、すごく大変だったということだ。マウントを取っても仕方ないし、俺の体験談が当事者にとってもあまり参考にならない気がするから、しばらく書くのをやめようと思う。
今はやっとリアルで話を聞いてくれる人ができたから、俺はもうネットで吐く必要がないのかもしれない。時間ができたらまた小説を書く側に戻りたい。今は無理だけど。
本当に発達障害がある人は、ハウツー本を読んだり、YouTubeなんかを参考にしてみたらいいと思う。工夫していけば、いろいろな方面でかなり改善されるはずだ。彼女が欲しい人はネットで探したみたらいいし、手当たり次第出してみたら、必ず誰かが相手をしてくれる。
では、最後に、お読みいただきありがとうございました。
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