不登校の問題

 不登校。昔と比較してどんどん比率が高まっている。小学校だと一学年に一人。中学はクラスに一人。高校になると通信制の割合が7.5%(令和4年)にもなっているそうだ。はっきり言って多すぎる気がする。それだけ、みんな学校が嫌なのか、経済的に苦しいのか、よくわからない。昔は通信制や定時制に通っていると、就職や結婚など不利だったかもしれないが、これだけ多かったら社会的に認知せざるを得ないだろう。


 もし、今自分が中学生だったら、通信制や定時制に行くだろう。個人的には、高校に行く時間がもったいないと思っている。高校三年間で資格を取ったり、英語を勉強したり、起業した方が合理的かつ効率的だ。それで、予備校に通って上位校を狙えばいい。その後は大学に行き普通に就職。


 不登校というと、親は子どもの人生が終了したような気分になるだろうけど、小学校中学校は義務教育だから一日も行かなくても卒業できる。だから、実際はそんなに困らない気がする。


 通信制高校から大学に進学する割合は23%で、全日制の半分以下ではある。全日制に行った方が将来安泰だろうけど、それでも23%も進学しているじゃないか。


 大学、大学と連呼していて、うざいと思われるかもしれないが、生涯賃金が違うから、コスパを考えると大学に行った方が得だ。やりたい職業があったり、世の中学歴ではないと本人が思っているなら、高卒でいいと思う。


 不登校の人は定時制よりは、通信制に進学している人が多いだろう。定時制のイメージはヤンキーが多そうという感じだし、いじめられそうだから自分なら通信にする。


 ちなみに、通信制に偏差値という概念はないそうだ。公立と私立があるけど、私立の方が単位が取りやすく卒業率も高い。誰でも卒業できるようなセーフティーネットの役割を果たしていると思われる。通信制のレポート提出などの場合は、親が手伝ったりしているケースもあるかもしれない。


 義務教育の間、日本では認められていないホームスクーリングだが、アメリカでは6.73%もいるそうだ。日本と異なり、州によって義務教育年齢が異なる。アメリカでは治安の悪い地域に住んでいると、親がホームスクーリングを選択することもあるらしい。単なるいじめでは済まず、犯罪に巻き込まれたりするくらいなら、自宅にいた方が子どものためになる。


 しかし、ホームスクーリングの人の弱点としては、大学に入ってもやめてしまう人が多いということらしい。理由は人間関係や学力不足だろうか。アメリカの大学は卒業するのが大変らしいから、忍耐力がない、学力が足りないのかもしれない。人間関係は難しい。どこへ行っても合わない人、嫌な人がいる。いじめやからかいもあるだろう。そういう人に会った場合は、気にしない、関わらない、無視する等ができればいいのだが、最悪はやめるという選択になってしまう。


 こんな風に人間関係が苦手だと後々まで苦労するから、親は無理しても学校に行かせた方がいい、集団生活をした方がいいとなるのかもしれない。塾や習い事をしたり、友達と遊ぶ機会があるなら、あまり関係ないのか…。そうなると、先輩とか威張っている嫌な奴がいない、楽しいだけの環境になる。


 しかし、自分の会社員生活を振り返ってみると、職場に精神を病んでいる人が必ずと言っていいほどいた。たぶん、全員が大学を卒業していた。昔は不登校の人がほとんどいなかったから、みんなそれまで頑張って学校に通っていたに違いない。社会人になって、上司のパワハラや激務で発症。他にも離婚して精神を病んだり、人生いろいろだ。


 自律神経失調症

 強迫神経症

 適応障害

 うつ病

 発達障害


 四十年くらい前にも、親の職場に自律神経失調症の人はいた。


 ものすごく無理をして学校に通ったところで、後でストレスで発症したら人生を棒に振ってしまう。ゆるく逃げるというのができたら、生き残れるかもしれない。





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