ルーティンの話。

おれっちには仕事終わりのルーティンがあります。それは缶コーヒーを飲むことです。


いつのまにか仕事上がりはまず缶コーヒーという流れが決まり、もう15年以上続いています。


しかし、2年ほど前からこのルーティンを少し変えました。今まで飲んでいたカフェオレや微糖のコーヒーをブラックに変えたのです。


まあ、大人なので当然の嗜みですよ。




と言いたいところですが。単におじさんになって太りやすくなったからです。


缶コーヒーには角砂糖1〜3個分の砂糖が含まれていると言われています。これをブラックコーヒーに変えれば少し痩せるのでは?そう思い、今までほとんど飲んでこなかったブラックコーヒーに変えてみました。


しかし、ブラックコーヒーが子供舌のおれっちに合わない合わない。自分でブラックをチョイスしておきながら「美味しいと思わないのになぜ飲んでいるのだろう?」と毎回思う日々が続きました。たまにカフェオレや微糖に浮気する時もありましたが、それでも飲み続けておよそ2年。


いつも通り仕事上がりにブラックを飲んでいると、「スッキリしていて適度な苦味がサッパリしていて良い」とグルメレポーターのようなコメントが自然と頭に浮かんできました。


「え、初めてブラックを美味しいと思えた」


不思議なことに、そこからはブラックの後に残らないスッキリ感と適度な苦味が美味しく感じられるようになりました。逆にカフェオレや微糖は相変わらず美味しいのですが、口の中に甘さが残る感じが少し苦手に感じるようになりました。


すごい。じっくり時間をかけてついにおれっちも大人の階段を登ったか!


舌も成長するんだな〜。


と、思っていたら。


たまたま観ていたテレビの健康番組で


「加齢に伴い段々と苦味を『うまみ』と感じられるようになってきます。」とお医者さんが言っていました。


なに。


じゃあ舌が大人になったというより単に歳をとったということか。


2年くらいかけてコツコツ舌を育ててきたと思ったのに。なんて屈辱。


だがこういう苦い経験も楽しめるというのが大人になったということか。ブラックコーヒーのように。


お後がよろしいようで。









喫茶店に行ったらめちゃくちゃ苦かった。

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