第17話 不戦勝
服が破けてしまったので、『
俺も同様にレアクラスの『神兵の学生服』を買ってきた。高校生の時に戻ったような気分で一緒に夜を過ごす。少々恥ずかしいプレーだが、ダンジョンの恥は掻き捨てだ。
まずは高校生の頃に戻った気分で恋人プレーだ。
「ちょっと恥ずかしいんだけどダーリンって呼んでいい?」
「もちろんだよ、ハニー」
メグ
高校生の時の自分の魂が成仏できた。
その後にメグ姉に母親役をしてもらった。巨乳の女の子に甘えてみたいと思っても、こういうプレーは相手を選ぶ。受け専でドMの詩織では無理だ。
「うふふ。ママって呼んでもいいのよ?」
「ママー!」
それから俺が何をしたかは言うまでもないだろう。いや、なに、胸が張っていて苦しんでいた御婦人を介抱したまでですよ。ぐふふ。
あーおいちかったでちゅー。ばぶー。
*
地下11階の守護天使に挨拶するのをすっかり忘れていた。彼女の名前はアリーチェル。ストレートの銀髪でキリッとした印象の美女だ。レベルは52。
「なかなか学生服が似合っているではないか。どうだこの階層の服の品揃えはなかなかだろう?」
そういうアリーチェルも『破戒のスカプラリオ』という西洋系修道女の服を着ている。「破戒」というだけあって、身体の曲線がハッキリとわかる乳袋状態でエロい。
彼女の趣味を反映して、地下11階の街には服屋が多い。ついついナース服やウェディングドレスなども購入してしまった。戦闘で使うにはやや微妙な性能だが、夜のお楽しみということで。
新しいメンツが一気に増えたので、親睦会を兼ねて地下11階のボスを一緒に倒しに行くことにする。
地下11階はオープスペースの階層だがそれほど広くない。いや、十分に広いのだが地下33階を経験した後だと狭く感じる。東西に3km、南北に6kmというところだろうか。エレベーターからボス部屋まではかなり近い。途中で何体か魔物に遭遇したが、こちらに気づくとすぐに逃げていった。レベル差がわかっているようだ。
ボス部屋はホールになっていて、地下22階のボス部屋と同様にラクスティーケの像が設置されている。像を鑑定してみるとアダマンタイト製で魔法結界が張られていた。
いつものようにラクスティーケの下乳を鑑賞していると、魔法陣からボスが出現した。
「ほう、ボスはリッチか」
ボスキャラは高級な法衣を着たアンデッドだった。レベルは33。第2形態があるとすればレベル38ぐらいだろうか?
地下11階にいるボスキャラとしてはかなり強いと思うが、今となっては怖い相手ではない。配下には巨人スケルトンやスケルトンに加え、物理無効のレイスやレヴェナントが多数いる。全部で50体ほどだろうか。
物理特化のパーティにとっては鬼門だろうが、なにしろミノタウロスは光属性が得意なので相性がいい。
「経験を積んでもらうために、新メンバー中心にやってもらうか……」
俺がそう呟くと、ラクスティーケ像が青白く輝く。
「すでに下層のボスを倒しているようだな。降伏しよう」
リッチは跪いてそう告げた。
「実地訓練の相手になってもらおうと思っていたんだが、肩透かしだな」
と俺が返す。
「どうしても戦いたいというのであれば、是非はない。だが、その場合は一番弱い者を玉砕覚悟で総攻撃して一矢報いることになるぞ」
リッチはそう言ってメグ姉を睨みつけた。
うーん。そうなったら彼女が死んでしまうリスクがあるな。配下になると言っているんだから戦力拡充のために降伏を受け入れていおくべきだろう。
「わかった。降伏を受け入れる」
俺がそう言うとリッチは
さて名前か……
「お前の名前は『ブラックモア』だ」
「うむ。なかなか良い響きだな。吾は黒い衣装を好むから合っているだろう」
HP・MP共に満タンだったので、すぐにブラックモアを呼び出す。
「いでよブラックモア!」
「吾は幽鬼公ブラックモア。今後とも何卒どうかよろしくお願い致しまする」
ブラックモアは召喚されるや否や深々とお辞儀した。腰低っ。
召喚したリッチはレベル38だった。ゴーストやレイスの上位版であるレヴェナントも配下にいるので、物理無効が活きるシーンでは配下も呼び出すことになるだろう。しかし全体的にミノタウロス軍団のほうが強いので、常時呼び出しておくのはブラックモアだけになりそうだ。
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