#42 ゲームスタート!

さくまどろっぷ●ライブ


「みなさん。準備は良いですか? まず、みなさんにはコースを覚えて欲しいので、今から10分ほど、自由に走ってきてください」


 『OK』

 『了解』


 さっそく、何台ものバギーが走り出す。


「あたしも行きます」


 春花も走り出した。


「私も行きます」


 PIRも走り出す。


「みんな気合、入ってるわね。私も走りましょう」




 再び、砂漠を何台ものバギーが、砂煙をあげながら疾走する。頭の真上から照らす太陽と、熱く乾いた熱風はドライバーを焦がす。

 砂丘を越えると、また新しい砂丘の嶺が見え、またそこへ向かって走る。車の轍だけが、砂漠に跡を残す。陽炎が時々、オアシスに見える。

 さくまどろっぷが体験したコースを、リスナーと共に走っている。さあ、みんなに私の走りを見せつけてやろうじゃない。


 『なんぴとたりとも俺様の先を走らせないぜ』

 『足がとられるのって砂漠だからか』

 『前の車の砂煙で前が見えねえ』




ちゃとら千尋●ライブ


「こちらもだいぶ、人とモンスターが集まってきました。ジョブによって使えるスキルが違うので、みなさん、しっかり検討してね~」

「モンスターも、種類によって能力が異なるから、ステータスをしっかり吟味して。俺と一緒に勇者を倒そう!」

「あたしに精気を吸われたい人は、イケメンに限るから。そこんとこ、よろしく」

「ラリィさん、えっちなのは禁止です」

「そんなこといったって、あたしの能力にあるんだから、しょうがないじゃない」

「なんでそんなえっちな能力、盛り込んだんですか」

「趣味だから」

「たこさんもなんとか言ってください」

「男の精気など吸い尽くせ!」

「吸い尽くしちゃうぞ(ハート)」

「それじゃダメなんです!」




 街には、打倒魔王を志す者が集まり、魔王城には、人を襲う快楽に身を躍らせる者が集まっている。


 『サキュバスのちゅーちゅー(*´Д`)』

 『タコさんの触手が(*´Д`)』

 『おまえらやられる前提じゃないか』

 『やられる前提で草』




ピュアウイッチ・ピンク●ライブ


「『宝探しゲーム』のルールを説明する。みんなの背中には、ロケットエンジンが付いてる。それを操作して空を飛ぶことができる。マップ中にアイテムが落ちてるから、それをゲットできると、宝探しがもっと楽になる。ヒントも落ちてる」

「詳しい操作方法は、概要欄に書いてあります。そちらをご参照ください」

「あたしたちは、ロケットなくても飛べるし、魔法もジャンジャン撃てるので、みんな、覚悟しておいてね~」


 『神器ゲットだぜ』

 『このワールドで遊ぶの楽しみだったんだ』

 『マップを楽しみたい』

 『ピンクちゃんと話したい』


「今から15分ほど、チュートリアルです。マップに入って来た人達には、自由にマップを体験してください」


 『空飛ぶのむずい』

 『弓矢を拾った』

 『石碑に謎の文字が書いてある』




さくまどろっぷ●ライブ


「みなさん、そろそろ運転には慣れましたか?」

「コースは覚えたかな」


 『ショートカットが見つからなかった』


「ショートカットは修正してあります」


 『ガーン』




「それでは、本番を開催します。一度、全車をスタート地点へ強制移動します。スタートの合図があるまで操作できません」


 参加者がスタートラインに並ぶ。


「レース、スタート!」


 バギーが一斉にスタートラインを切る。砂煙を上げて、無数のバギーが疾走する。




ちゃとら千尋●ライブ


「私たちもゲームを始めましょう。冒険者チームは、ラスボスである魔王デビルオクトパスを倒すこと。魔物チームは、魔王を守り、冒険者達を倒すこと。私も冒険者として参加しますからね」


 『早くやろうぜ』

 『俺のレイピアで魔王をたこ焼きにしてやるぜ』

 『おまえその爪楊枝しまえよ』


「ゲーム、スタート!」




ピュアウイッチ・ピンク●ライブ


「みなさんをスタート位置に移動した。今からゲームを始める」

「あたし達三人は、みんなの邪魔をするから」

「うまく逃げてね」


「それじゃ、ゲームスタート」

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