第32話
「ごっごべなしゃーい、つい休みの日に咲希ちゃんに出会えたことが嬉しくて、しかも咲希ちゃんが見たこともない男の人に今までみたことのない幸せそうな顔を見せていてつい嫉妬しじゃって、さぎぢゃんに迷惑をかけるづもりはなかったのー じゅるしてー」
おーなんかこっちが悪いことをしているんじゃないかと勘違いしてしまうくらいの泣きっぷりだ。どうしたもんか
「なるほど、幸せそうな顔でしたか、そうですね。あなたが来るまで私は、幸せの絶好調にいました。ですが、あなたが来たことによって全てが崩されてしまいました。わかりますか?この幸せから不好のどん底に落とされた時の気持ちが、わからないでしょう。あなたは、私の幸せそうな顔を理解していたのに、邪魔しに来たのですから。ですから、私は、この怒りをあなたが理解できるように心に刻み込みます。それが私の幸せを奪ったあなたが出来る唯一の出来ることです」
これは、停めに入ったほうがいいな、これ以上は、咲希が悪者になってしまう。俺はゆっくり咲希に近づき後ろから優しく抱きしめる。
「咲希それ以上は駄目だよ。もし、してしまったら二人の関係が崩れて戻れなくなってしまうから。
二人は元々知り合いいや友達なんだろ?あそこの人とも気軽に話せるくらい付き合いが長いんだろうって居間の間だけでもわかったよ。それに、さっきから止めようとしてソワソワしていて見ていて可哀想になってきたからさ。それに咲希には怒った顔より笑顔の方が、似合うよ、初めてのデートなんだから、咲希の笑顔を、俺にたくさん見せてくれないかな?ねっ駄目かな?」
「うっ御兄様はずるいです。そんな事を言われたらこれ以上怒ることは出来ないじゃないですか。まったく、それに、御兄様から笑顔を見たいなんて言われたら見せないといけませんね。あと少しだけお待ち下さい。美幸さん申し訳ありません。私の方も、大人気なくこんなに怒ってしまい申し訳ありませんでした。このお詫びにと言ったら変ですが、そこの雪ちゃんを連れて私の家にいらしてください。その時に渡しの方からも詳しく御兄様のことを説明しますので。
雪ちゃんごめんなさい、私も言い過ぎました。ですが、本当に私にとって御兄様は大事な人なのです。そこだけは分かってください。雪ちゃんとは、これからも仲良くしていきたいです。こんな私ですが、許してくれますか?また友達として付き合ってくれますか?」
「咲希ちゃん本当にごめんなさい。咲希ちゃんの大切な時間だとわかっていたのに邪魔しちゃって、もうこんな事がないように気をつけるから、これからも友達でいてください。」よかった。仲直り出来そうだなこれなら
「御兄様でよろしかったですか?私雪様のSP兼世話役の美幸と申します、今後も何かと会う機会はあると思いますのでお見知りおきを、それと先程は咲希様を止めていただきありがとうございます。あんなに怒った咲希様を見るのは私も初めてでしたので戸惑ってしまい恥ずかしい姿をお見せしてしまいました。本来なら大人である、私の役目でしたのに。」
「役目だっていうなら、それこそ適材適所でしょ?今回咲希を止めるには俺が、いちばんだったそれだけです。それに美幸さんには、雪ちゃんをみる仕事が、これからもあるんですから見てあげてください。咲希に思い切り怒られたし、優しくしてあげてください。」
俺は、じょじょに泣き止んで落ち着き始めた雪ちゃんの下にいく
「雪ちゃんで、良かったかな?ごめんね咲希が怒って泣かせちゃって。咲希も悪気があったわけじゃないから許してあげて欲しい。そして、これからも咲希とは、仲良くしてあげてほしいんだ。雪ちゃんならきっと出来ると思うから。」俺は雪ちゃんに優しく言いながら頭を撫でる。すると顔が真っ赤になりすぐうつむいてしまった。
「御兄様何しちゃってるんですか?わざとですか?わかっててやってるんですか?これだから油断も隙もない。ほらっ雪ちゃんも泣き止みましたから、もう行きますよ。まったくナデナデは私だけにしてください」咲希は怒っていたものの笑顔でちょっとだけムスッとした顔だった。
「御兄様に撫でられてしまいました。」美幸さんにだけに聞こえてしまった声に雪ちゃんを見ると咲希様の御兄様を赤くした顔で見つめる雪の顔があった
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