創作論……らしきもの。なんか恐ろしい物を見た

 皆様、ごきげんよう。


 タグで偶に見かけるのが『#なんか見た』ですね。

 偶然、見てしまったので今回はその話を話題にしたいと思います。


 アルファポリスでの話となります。

 どこの小説サイトでも小説を読もうとすると読者の履歴やデータを参照したオススメ作品を提示してきますよね?

 アルファポリスにはこの作品を読んでいる人はこんな作品を読んでいますと読者の履歴とは違った趣向でオススメ作品を勧めてくるのですが……。


 いつものように巡回ルートを巡って、栞を挟んだ作品を読んでいたら、ちょっと気になるタイトルを掲げた小説がオススメに出てきたのです。

 どうやらアルファポリスで投稿を始めて、間もない作者さんの手によるものらしく、『つたない文章ですが』『投稿していく』と作者プロフィールにもあり、作品も連載中の物がオススメを含めて二作品のみでした。

 なるほど。

 あらすじの手慣れた感じとそこはかとない微妙な違和感。

 それは決して気のせいではなかったことに気付いたのは本分を読み進めてからでした。


 既視感です。

 どう考えてもおかしい。

 これは以前にどこかで読んだ記憶があるのです。

 気のせいにしては強い既視感と言えるでしょう。


 果たして、その正体は恐ろしい物でした。

 似ている作風や寄せている作風などといった生易しい物ではありません。

 オマージュ、インスパイア、パクリ。

 それですらもありません。

 もっと最低で最悪の行為です。

 原作者ではない他人による完全な転載だったのです!

 そりゃ、どこかで見た記憶がある訳です。

 他人の作品を勝手に転載し、自分の作品と詐称する問題が偶に発生しますが、その場合、分かりにくくさせるのが目的なのでしょうか。

 登場人物の名前など固有の名称を変えている場合があるのですが……。

 一切、変えてません。

 清々しいまでにふてぶてしい完全なる転載です。


 二作品とも別の作者さんが『小説家になろう』と『カクヨム』に投稿している作品をそのまま、コピー&ペーストしただけなのです。

 しかも転載元の原作を手掛けたのはどちらも書籍化やコミカライズの常連とも言うべき有名な作家さんでした。

『カクヨム』から転載された作品は二〇二一年連載作品なので少し、時間が経過していますが『小説家になろう』から転載された作品は二〇二三年の八月連載と半年も経過していません。

 分からないと思ったのでしょうか?

『カクヨム』からの転載小説は少しだけ、手を加えていて原作が行間が全く、空いていなかったのを現代的に行間を開けていましたが……。

『小説家になろう』からの転載小説はそのままです。

 他人の作品を『つたない文章』と勝手に転載しての言いぐさには呆れるばかりです。


 さて、でもこの無断転載して、自作品と詐称する質の悪い方々への対処ですがほとんどの小説サイトが実はそうできないように対策を施されているんですよね。

 この転載した犯人が犯行に及んだ=投稿したのは『アルファポリス』ですが、ここの小説はコピー&ペーストができません。

 同様に『ノベルアップ+』も同様の対策を施しているのでコピー&ペーストができないようになっています。

 本文をそのまま勝手に他者が使えないようにしてあるんです。

 ところがです。

 業界大手の『小説家になろう』と『カクヨム』は著作権にも関係あるこのシステムを取り入れてません。

 だからこそ、犯人がそこを狙って、転載元にしたのではないかと思われます。


 そうなると書き手側で取れる自衛手段は『アルファポリス』や『ノベルアップ+』のようにコピー&ペースト対策を備えた小説サイトに投稿することしかないとなってしまうのですが……。

 『小説家になろう』と『カクヨム』のユーザー数とアクセス数は他サイトを圧倒しています。

 より多くの人の目に作品が止まって欲しいと考える書き手にとって、この両サイトを選択肢から外すのは正直、厳しいのではないでしょうか。

 そうなると運営側が早く、コピー&ペースト対策を備えてくれるように願うことしかありませんが、『カクヨム』はリニューアルと称して妙なサイトデザインに変更するくらいしかしてないのでコピー&ペースト天国なんですよね(´・ω・`)

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