ダンジョンオブアルカディア ~ゲーム世界のモブに転生したので物語を気にせずレベルを上げる~
小森
第1章 始まりとこの世界での生き方編
第1話 アルカディアの先へ ゲームのモブに転生
ダンジョンオブアルカディア、フルダイブ型のソロゲーで何か面白そうなゲームでもないかと探していた時に見つけたゲームだ。
最初は王道のRPG系かと思い、初めたが思いのほかやり込み要素と戦闘が楽しく俺はすぐにハマった。
魅力あるキャラクター達や多種多様な武器やスキル、そしてワクワクするゲーム性やストーリー、とても1周プレイしただけでは遊び尽くせない程の要素、何故このゲームがあまり知られていないのか不思議になるほどの面白さだった。
そうして俺は最終ダンジョンの奥にある、ゲームタイトルにもなっているアルカディアにたどり着き、中に入った瞬間突然周りが真っ白になるとそこでゲームは終わった。
「は? どいうことだよ。アルカディアには何があったんだよ。え? マジでこれでゲームクリアなの?」
今まで楽しくゲームをしていてようやく謎になっていたアルカディアを見れると思ったら、急に来た突然の終わりという事態に俺は呆然としていると、白い空間にスタッフロールと共にエンディングが流れ始めた。
「いや、落ち着け俺、さすがにそんなことはないだろう。エンディングが終わった後にまだ続きがあるパターンだろ。いや焦ったー、そんなことあるはずないよな」
そしてエンディングは最後を迎え、白い空間が変化するとタイトル画面に飛ばされていた。
「待て待て、物凄く嫌な予感がするぞ、とりあえずもう1回やってみるか」
しかし俺の予想に反して、ゲームを開始すると突然画面が真っ暗になり何体かのキャラが出てきたかと思うと、貴方はどのキャラで転生したいですか?という半透明のウィンドウが出てくる。
「転生?このキャラの内の誰かに生まれ変わるならってことか。 そんなことどうでもいいから、アルカディアがどういうものだったかを見せろよ!」
そんなことをグチグチいいなながら、転生することが出来るキャラを見る。転生できるキャラには、主人公やヒロインたちはもちろんサブキャラや敵方のキャラ、更にはラスボスまでいた。
そして1番端にいたのは名前の知らない、恐らくゲームキャラとして俺は見たこがないキャラがいた。
そのキャラは他のゲームキャラ達に比べ明らかに地味で髪の色も他のキャラの色彩豊かな髪色と違い、そこら辺にいるNPCと同じ髪色をしている。
そこで俺は1度真面目に考えてみることにした。転生するとしたら主人公やラスボスはない、他のキャラ同士の関係性、その未来や過去を考えるとめんどくさいことが多すぎる。
主人公やラスボスの固有の能力や専用アイテムは確かにいいが、付属でついてくるしがらみが余りにも重すぎる。
サブキャラになると、このゲーム無駄にストーリーが凝っているのでやたらと重い過去を持っているサブキャラが多い。
なので、消去法で転生するならこの端にいるモブ君になる。正直他の知っているキャラになるって言うのもなんか嫌だし。彼ら1人1人にもしっかりと魅力があるから俺が転生していなくなって欲しくない。
じゃあモブ君はいいのかと言われると、別にこのモブ君のことは何も知らないし興味もないためいいんじゃないかと思う。こんな事を思うのは最低だと自分でも思うが、正直知らない人がどうなろうと俺の知ったことでは無いし、本当に転生する訳でもないだろうからと俺はサクッとモブ君にカーソルを合わせ決定を押した。
その瞬間ゲーム世界は光り輝き、俺は意識を失った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます