王国特訓編 第3話

王様に緊張しながらついて行くと緊張が伝わったのか王様が

「緊張しなくても良いぞ、今日は任命式ではなく勇者についての説明や武器を渡すだけだからな」

と答えてくれたので、俺は任命式じゃないのかと少し安心し、緊張が和らいでいった


その後、王様について行くと、階段の上に王と妃の物と思われる玉座あったので階段の前で止まると王様がこちらを向き

「今日は任命式じゃ無いからな、階段を上がってこい」

と言われたので、王様と共に上がって行くと、王様が玉座に座り

「長旅で疲れただろう、今日は妻が居ないから、隣の玉座に座っても良いぞ」

と言われたので俺は戸惑ってキョロキョロしていると後ろからセリーヌが

「お父様、あんまり馬鹿な事は言わないでください、セイン様が困っていますわ」

と王様に対して叱ると

「すまない、セイン殿を困らせてしまったか」

と娘に叱られたせいか弱々しく答えながら

「でもなセリーヌ、セイン殿に私に対してあんまり緊張しないで欲しいと分かって欲しかったのだ」

と弱々しく言い訳をしたので、俺は笑ってはいけないと思いながら、思わず笑ってしまった、

笑っている姿を見た王様が

「セリーヌ、セイン殿が笑ってくれたぞ、これは私のおかげだな」

とセリーヌに自慢すると、セリーヌは呆れながら

「こんなお父様ですけど、よろしくお願いしますね、セイン様」

と言われたので笑いを抑えて、頷くと、王様の表情が真面目になり

「セイン殿、今から勇者について説明するけど良いか」

と言われたので姿勢を正すと

「セイン殿、聞きやすい姿勢で良いぞ、それでは勇者について説明するが、セイン殿は勇者について何か知っているか」

と聞かれたので、姿勢を楽にして首を横に振ると

「知らぬか、じゃ説明するぞ」

と昔語りを始めたので、俺は話が長くなると思い聞き流していると昔語りが終わり

「それではセイン殿には活動する時、ユーインを名乗ってもらいたい」

と急に言われたので、なぜ俺を殺した勇者の名前を名乗る必要があるのか首を傾げていると

「さっき説明したはずだが聞き流しておったか、もう一度説明するぞ、ユーインを名乗る理由は小さな村や街でも援助が受けやすい様にな、初代勇者の名前を使ってもらいたいのだ」

と聞き、俺を殺したのは初代勇者の名前を使っていたのかと思いながら

「はい、分かりました」

と短く答えると、王様は続けて

「これも聞き流してたと思うが、勇者の名前を統一するからには、当然勇者の名を騙る偽物が現れる可能性が高いから、本物の勇者だと証明する為の刻印魔法をこれから魔法の修行をして覚えてもらいたいのだ」

と言ってきたので、剣だけで無く魔法も修行するのかと思いながら

「はい、分かりました、これから修行を頑張りたいと思います」

と宣言すると

「良い意気込みだな、ただし修行は危険が付き物だから、私の話時のように聞き流しするのはダメだぞ」

と聞き流しが気になっていたのか王様に叱られたので

「聞き流してすみませんでした」

と俺は頭を下げ謝った、謝ると王様が

「素直でよろしい、では説明が終わったから、最後に勇者に武器を授けよう」

と言い、手を上で叩き

「マルコス、聖剣を用意してくれ」

と言うとマルコスは頭を下げて

「直ちに」

と言い謁見の間を出て行った。

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