旅立ち

旅立ち 1話

俺とマルコスは馬車に乗り込み、そのまま出発した

出発して、馬車の窓から村の方を見ると、両親が手を振っていたので振りかえししていると

「良いご両親ですね」

とマルコスが話してきたので

「自慢の両親です」

と両親に手を振りながら返していた、


両親が見えなくなったので手を振るのをやめ、馬車に座り直すと

「勇者殿、一つよろしいですか?」

とマルコスが聞いてきたので、なんだろうと思いつつ

「はい、なんでしょう」

と返した

「そういえば自己紹介がまだでしたのでこの機会にしたく思い」

と堅苦しく聞いてきたので

「堅苦しいのは苦手なので、もうちょっとフランクに出来ませんか」

と提案してみると

「よろしいでしょうか、それでは普通に話して行きますけど」

と案外早く提案を受け入れようとしたので

「良いですよ、堅苦しいのより楽なので」

と返すと、マルコスは一礼して

「ありがとうな勇者殿、こういうの実は苦手で、堅苦しい話し方してて背中がむずむずしてたんです」

とあっさりマルコスは順応して砕けた喋り方になっていた、俺は驚きながら話を戻そうと

「そういえば、自己紹介でしたね、僕はセイン・グランドです」

と自己紹介をすると、マルコスが手で謝りながら

「こっちから自己紹介振っといてすまなかったな、俺はマルコス・ガーランド、何故か分からないけど騎士団長をやっている、これからよろしくな、セイン殿」

と言い俺に手を差し出してきたので、手を掴み握手しながら

「よろしくお願いします、マルコス様、後僕の事はセインで大丈夫です」

と返すと

「分かった、じゃあ俺の事もマルコスって呼んでくれよセイン」

と返ってきたので、少し悩み

「はい、分かりました、マルコス」

と快く返事をした


自己紹介が終わり、馬車に揺られていると、旅の予定が気になりマルコスに聞く事にした

「マルコス、これから直接王都に向かうんですか」

と聞くと、

「セインの村から王都まで結構長いからな、セインには悪いが野宿しながら、一回商業都市ベルンに向かい、旅の支度をして、王都に向かうつもりだけど、セイン野宿は大丈夫か?」

と聞かれて、野宿は前世の俺の得意分野と思いながら

「大丈夫ですよ」

と答えたら

「そうか無理なら、遠慮なく言ってくれよな」

と少し心配された


馬車に揺られながらそうこう話ていると日が暮れてきて

「ケイ、笛を鳴らせ」

とマルコスが馬の操縦士に向かって命令すると、ケイと呼ばれる人は笛を鳴らした、笛が鳴ると一番前の馬車から止まって行き、全ての馬車が止まると、騎士達が馬車から降り始め、テントの用意を始めた。

俺は野宿と言ってもテントありかーと喜びながら、

「マルコス、何か出来る事は無いですか」

と聞いてみると

「今日は初日だからな疲れただろう、準備しなくて良いぜ、セインが慣れて来たら、その時は頼むぜ」

と言われ、俺は見守る事にした


見守っている内に騎士団の人がテントの設営を終えたので、早速野宿する事にした、皆んなが食事の用意とか色々な用意をしていて、このまま何もしないのは何か嫌なので、マルコスに言ったら休んでろと言われそうなのでマルコスでは無い人に

「何かお手伝い出来る事は無いですか?」

と尋ねてみると

「勇者様は休んでてください」

と言われたが引き下がらずに

「何もやる事が無いと暇なので」

と騎士に返すと騎士は悩み

「んーどうするかな、じゃこの桶に近くの川水を汲んで来てくれませんか」

と言われ、桶を受け取り、水を汲みに行く事にした


手伝いの為に桶を抱えて、近くの川に着き

「よっこらせ」

と川の水を汲み終えると、後ろから嫌な気配を感じ、振り返るとそこには1匹のゴブリンがこちらに向かって来ていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る