95.静かな場所へ
95-1
★200突破!ありがとうございます!
(100まで約1年、そこから200まで約半月…?!皆様には感謝です)
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レティと付き合いだして1週間
周りの方がざわついている中、時間は驚くほど速く過ぎて行った
そんな中、弥次馬たちの前で宣言した後も絡んでくる女は後を絶たない
俺に直接言ってくるならまだいい
でも大半は影で悪意のある噂をでっちあげるか、俺の目の届かない場所でレティを攻撃するかだ
偶然見かけた時はあまりにも苛立って殺気をぶつけていた
それ以来その女は俺達を見かけると逃げていくようになった
だからと言って他の馬鹿が減るわけじゃなく、俺のいら立ちは増す一方だし、当のレティは適当に受け流してはいるものの、どこか不安そうにしているのが気になった
「しばらく別荘に避難するのもいいんじゃない?」
母さんがそう言いだしたのは昨日の夜
別荘とは元々父さんが住んでた家のこと
今は年に数回家族だけで過ごすときなんかに使ってる以外は空き家状態だ
「避難って…何で俺らが逃げるようなことしなきゃならないんだよ?」
「逃げるんじゃないわよ。避難って言ってるでしょう?わざわざあなた達が馬鹿の消化不良の下らない想いを受け止めてあげる必要はないんだから」
何となく母さんの言葉に怒りがこもってる気がする
そういえば昔は母さんがレティの立場だったんだっけ?
その時父さんはどうしてたんだろ?
まぁ、父さんが動かなくてもナターシャさんやメリッサさんが動いてたような気もするけど…
特にナターシャさんを怒らすのは色んな意味で危険だもんな
「自分たちの目の前に、つまり、そこにいるから文句を言うのよ。それこそ八つ当たりみたいにね」
「それはそうかもしれないけど…」
「そんなことしても余計嫌われるだけだって気付いてない馬鹿なのよ?まともに相手する方が損するわ」
何か随分な言い方だけど大丈夫か?
相手がより母さんの怒りのボルテージがヤバイ気がするんだが…
「だから、こんなバカのいる場所は捨ててやるって意思表示としての避難ね」
町を捨てる…か
確かにここじゃなきゃダメってことは何もないんだよな
そりゃ見知った人は多いけど、冒険者なんて元々その時々で拠点を移す人の方が多い
「そういうことなら避難するって選択も有なのか?」
俺がレティを伺うと頷きが帰ってきた
「その通りよ。あとは…迷宮に非難するっていう手もあるけど、それだと味気ないでしょう?」
迷宮はボスさえ倒せばその部屋にいる時間制限はない
ボスが復活することも部屋から追い出されることもない
トータさんが過去に3日居座って飽きて出てきたって言ってたけど、きっと3日以上いることは出来る
勿論食料を確保して保管するマジックバッグやインベントリがないと無理だな
そう言う意味では俺達なら迷宮でも全く問題はないだろうけど…
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