『休めメロメロす』
やましん(テンパー)
『休めメロメロす』
『もしも、いま、
誰かが疲れていて、
もうメロメロでも
それを、その人は、気にする必要はありませんし、
恥ずかしがる必要もない。
メロメロでも、よいのです。
休みながら、生きましょう。
うまく、生きられなくても、
生き物は、『生きるのが仕事です』から、とにかく、生きなくっちゃだめなのです。
メロメロだって、明日があるはず。
走れなければ、休めばよい。
ぼくには、えらそに、言う資格はないけれども。
でも、努力することと、休むことは、矛盾しないと思うのです。
休みながら努力すればいい。
そのうえで、食べる方法は、やはり、見つけなくてはならないですがね。
だれかに、助けてもらって、ちっともかまわないのです。
一番にはなれないかもしれないが、一番ではなくても、生きられる。
できることを、やればいい。
だから、ぼくは、そう、思います。』
メロメロスは、そう言った。
しかし、一族みなが、むかしから大臣だった、その大臣は、思慮深く、こう答えた。
『それでは、国は治まらない。きみは、軍隊に入るべきだ。鍛え直そう。』
しかし、メロメロスは言った。
『ぼくは、65歳です。無理でしょう。』
『そんなことはない。50歳以上の部隊を作ろう。60歳以上の部隊も、作ろう。働けるものは、みな、それなりに、働けるべきなのだ。ただ、そこに飛び込んで、相手を殴ればよい。それだけだ。それ以上は、望まない。それで、十分だ。』
『それは、いやです。なぜ、殴りあうのですか? なんのために?』
しかし、メロメロスは、無理やりに、60歳代部隊に入れられた。
それから、バスで戦場につれて行かれ、投げ出された。
相手側も、実は、そうだったのである。
🌇
結局、殴り合いの末、ほとんどだれも、生き残らなかった。
メロメロスは、相手を殴らなかったものの、かなり殴られて、メロメロにはなったのだが、なぜだか、メロメロスは、たまたま、メロメロのままでも、生きて、故国に帰ったのである。
すると、大臣は言った。
『りっぱである。勲章を与えよう。』
メロメロスは、辞退した。
『かわりに、戦争やめてください。』
大臣は答えた。
『そうは行かないが、ならば、今日、10人を戦場に行かせるのを、やめよう。』
さて、メロメロスは、10人を助けたのか?
なんの、役にも立たなかったのか?
役を果たしたのか?
その、真実とは、結局は、ただの妄想だったのか?
しかし、官邸を後にして、夕日に立ち尽くす、メロメロスに、一人の少女が言った。
『休め、メロメロス。』
☕😌💕
『休めメロメロす』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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