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  • 最終話への応援コメント

    読了致しました。


    本作を読んで一つ思い出したのが藤子・F・不二雄先生の『気楽にやろうよ』
    欲望に対する道徳や価値観が全て逆転した世界に迷い込むサラリーマンのお話。これはドラえもんのような児童漫画タッチの絵でとんでもなくブラックな世界を描いていました。
     しかし、『気楽にやろうよ』の主人公はあくまで意図せず迷い込んでいる。


    【あそこはもっとさ。死ぬほど殺したいやつの顔を殴ることもできず、金をかけなきゃ異性に相手にもされない。そんな『現実』のなかで僕は死のうと思って、この『夢』にまで来たんだ。僕はここで生きるよ。ここで何もかもを果たす。僕の抑圧された欲望をすべて解き放つ。そのためにはこの町が必要なんだ。】

    しかし本作は不潔で不道徳で退廃的で破滅的で醜いこの世界こそが、この男が望んでいた世界。実それが妄執なのか洗脳なのかはたまたただの思い込みなのかはわからないが、その答えらこの最後の文章に主人公の全てが集約されていると感じました。

    とても、私好みの作品でした。
    面白かったです。
    お疲れ様でした。

    作者からの返信

    なんてありがたいコメント……ありがとうございます! 染み渡ります……。

    おもしろいと仰っていただき、テンション爆上がりのなかでの返信ですので的外れでしたらすみません。

    藤子・F・不二雄先生の短編がめちゃくちゃおもしろいとは噂に聞いていましたがそんな作品もあるとは……。いいですね、『気楽にやろうよ』、タイトルもイカしていて……。今日たまたま外出先で『ミノタウロスの皿』が売っていたのを思い出して何故買わなかったのか後悔しています笑。

    本作は不潔さ・不道徳・退廃的・破滅的のなかでとくに不潔に着眼したつもりです。私見ですが、現代は強烈な「清潔」指向があるように思います。もちろんそれがいいか悪いかはわかりません。「清潔」は努力を要する場合がほとんどです。それなりに金をかけなければなりませんし、一定のルーティーンを自分に課さなければ「清潔」にはなれない。しかしその努力にむいていない人もいて、そういう人からすれば現代は息苦しく、ある意味自己管理型のディストピアに思えるかも……。

    本作はそういう発想からはじまりました。現代的な価値観による抑圧から沁みだした存在が≪私≫ではありますが、だからといって特別かというとそうでもないと思います。クラスに一人はいた、なんとなく「汚い」と思われていた子、そういう子が≪私≫だと思って書きました。

    読了、ありがとうございました。ゴエモンさまの感性と合ってとてもうれしいです。

  • 第7話への応援コメント

    なにかこの非常に不条理な世界観が妙に私に刺さります。
    続きを楽しみにしています。

    作者からの返信

    ありがとうございます! とてもうれしいです。
    今回の作品はまさに不条理さとそこにあるリアルな希望と絶望を描きたいと思って書き始めたもので、気に入ってもらえてよかったです。
    このあとの展開が期待にかなうかわかりませんが、ゴエモンさんのコメントを励みに書き上げます!
    ほんとうにありがとうございます!