第47夜

 「それじゃあ神奈さん、『穢れ』と戦える信玄や信長クラスの能力者は、今、国内に存在するのですか?」


 「今までの能力者では無理ですが、最近、新たな力を感じるの。それも凄まじいほどの強さの存在を」


 「神奈さんも知らない新しい能力者の存在が見つかったのですね」


 「まだその存在も能力者として完全に目覚めてはいないと思うの」


・・・・・・・・・・


 『風船人形事件2』が発生してから1週間経過していた。これといった目立った証拠や有効な情報など皆無の状態である。


 警視庁の通称『妖務担当』はトップである総括の中原警視正をはじめ桜田警部、平井警部の2人の班長、そして6人の若手エリート警部補は調整に忙しく走り回っていた。


 内閣調査室、警察庁とも秘密裏に既に2回程の会議を重ねていた。過去2回、いや3回の風船人形事件の詳細や全く相手にされないと思われた神奈から聴取した内容について説明を行っていた。

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