第17夜
時刻は概ね2時頃だろうか。人影もない街は既に寝静まっている。
このところ3週間ほど雨に降られていないせいか、昼の強い陽射しに焦がされた路面の余熱が夜の空気を熱しているようだ。
深夜の街の見回りも何もないのが一番ではあるが、まったく何もないのは退屈である。たまには何かを期待してしまうのはたぶん若さのせいだろう。
正太郎は25歳になる。柔道、剣道ともに4段の猛者であり、身長は170cmで高くはないが体重は120kgの岩のような体をしている。
正太郎は頭脳も優秀であり、警視庁にキャリア組の警察官として採用され、行政職員も多い総務部内の企画課の調整担当に配置されている。
調整担当は9人の組織である。警視正が統括として指揮を取り、2人の警視が班長として区部と多摩の2つの区域を分担している。
各班長の下には武道では警視庁トップクラスの猛者ばかり、若手キャリア警部が3人ずつ配置されている。
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