先輩日和

ろあんせんせい

先輩日和 1話




その日、一人の男あどがとある会社に出勤した


あど「おはようございまーす」


あどは自分の席に向かう


あど「お、花乃音さん。おはようございます」


花乃音「あ、おはよあどくん」


あどが挨拶した女性は花乃音。あどの先輩で2歳年上だ。青髪で背が小さい


あど「、、、、」


花乃音「ん?どうかした?」


あど「いや、今日も今日とて、小さいなって」


花乃音「なっ、、、!」


花乃音「うるさい!!」


あど「はははは」


花乃音「はははは、、じゃない!!ったく、、、」


花乃音「いいよね!あどくんは!身長が!高くて!!」


花乃音がそう言いながらあどに詰寄る


あど「まぁまぁ、、」


あどが腰を低めて花乃音の肩を持つ


花乃音「きぃぃぃ、、、!」


あど「席戻りましょ。ね?」


2人が席に座る


花乃音「朝から最悪、、!」


あど「すみませんって!お昼奢りますから」


その言葉に花乃音の耳がピクリと動く


花乃音「ま、、まぁ?それぐらいしてくれるなら、、別にいいけどね?」


あど「、、、、、」


あど(現金な先輩、、)


時間が経つのと同時にどんどん出勤してくる人達


その中から一人の男があどに挨拶してくる


たつや「おはよあど」


あど「おう。おはよう」


たつや「あ、先輩もおはようございまーす」


花乃音「おはよー」


そしてそして、一人の女性が花乃音たちに挨拶してきた


千尋「おっす2人ともー」


あど「おはようございまーす」


花乃音「おはよ千尋!」


千尋と花乃音は同僚であどとたつやも同僚だ


千尋は花乃音に近づいて、横っ腹をつねる


千尋「、、、、0.3g太ったね」


花乃音「な、、う、うるさい!!」


千尋「まったく、、、最近太ってるよ花乃音」


花乃音「そ、そんなことないよ!!余計なお世話!」


千尋「上の肉はないのに下の肉はあるってか?あっはははは!傑作傑作!」


花乃音「ち、、、千尋ぉ、、!」


千尋「おっとっと、、そんじゃ」


千尋が足早に自分の席へと行く


花乃音「あいつぅぅ、、、次見つけたら絶ッ対に、、、、」


花乃音が拳を固く握る


あど「まぁまぁ、そんな熱くならなくても」


花乃音「熱くならなくてもって、、あんな失礼なこと言ってくるんだよ?!」


あど「まぁまぁ、事実を言っただけですから。ね?」


花乃音「あぁぁん?!」


あど「、、、、、オホンッ、、さて仕事仕事」


花乃音「、、、今日はとことん食べてやる!!」


あど(まったく、、財布が砂漠と化しそうだ、、)


仕事中にて


部長「花乃音くん。これ頼めるかな?」


花乃音「あ、、はい。大丈夫です」


部長「すまないね。期日には余裕があるから、頼んだよ」


部長が花乃音に書類を渡して戻っていく


あど「また仕事振られたんですか?」


花乃音「うん、、、ま、どうってことないよ」


あど「信頼されてるんですね」


花乃音「、、急に何よ」


あど「いや別に、、なんでもないです」


時間はまた経ってお昼


花乃音「、、、、」


その時花乃音の腹が鳴る


花乃音「あ、、、」


あど「そろそろ昼飯にしますか?」


花乃音「だね!とことん食べるからね!」


あど「勘弁してくださいよ、、、はぁ」


2人は席を立って行きつけのお店に行く


道中にて


あど「いやぁー桜凄いですねー」


花乃音「ちょうど春だもんね〜」


歩く道には桜が満開に咲いていた


あど「、、花乃音さん頭に桜の花着いてますよ」


花乃音「え?どこどこ?」


花乃音が頭についてる花弁を手で探る


あど「あー違います違います」


花乃音「んー?、、こっち?」


あど「違うなぁ」


花乃音「、、ここ!」


あど「惜しいなぁ、、」


花乃音「ここ、、って」


花乃音「取ってよ!!!」


あど「言ってくださいよ、、、」


そして行きつけの店に着く。そこはうどん屋だった


花乃音「さぁて。食べるぞー」


2人が店に入る


店に入ると何名かのアルバイトの人達と一人ゴツイ男がいた


花乃音「こんにちはー!」


店主「、、、、」


店主「あらっ!花乃音ちゃーん!」


店主「おっ!あどちゃんも!いらっしゃい!」


あど「ど、、どうも」


あど(やっぱりなれないなぁ、、)


そう、この店主はおネエなのだ。ゴツイ割に。


店主「今日もいつもの?」


花乃音「はい。お願いしまーす」


2人がカウンター席に座る


数分して、うどんが届く


店主「はいおまちどうさま」


花乃音「いただきまーす!」


花乃音がうどんにかぶりつく


花乃音「モグモグ、、、ズルルル、、」


あど「いただきます、、ズルルル」


花乃音「んまぁ、、、」


あど「にしても、よくもまぁ飽きないっすよね花乃音さん」


花乃音「そりゃあ、、モグモグ、、おいひいかりゃ」


あど「そ、そすか、、」


圧倒いう間に、花乃音がうどんを完食する


花乃音「ぷはぁ、、」


花乃音「武志さん!うどんもうひとつお願いします!」


この店主の名は武志


武志「おっけー!」


あど「か、花乃音さんまだ食べるんですか?」


花乃音「もちろん!」


花乃音「いったでしょ?食いまくるって」


あど「あぁ、、そうでしたね」


その後花乃音はもう一杯頼んだのであった


2人は会計を済ませ店を出る


花乃音「ぷはぁ、、もうお腹いっぱい、、、」


あど「良く入りますよね、、ちっちゃいのに」


花乃音「むっ、、、」


花乃音「一言余計!!」


あど「ははは」


花乃音「ったく、、」


2人は会社へと戻って行った


花乃音「ふわぁー、、あぁ、、」


あど「眠いんですか?」


花乃音「うん、、、」


あど「そりゃ、あんなに食べたら眠くなりますよね」


花乃音「だって、、お腹減ってたんだし、、」


花乃音がウトウトしながらキーボードを打つ


花乃音「、、、んむっ」


あど「もう寝る寸前じゃないっすか、、」


あど「いっかい昼寝したらどうです?まだ昼休みはありますし」


花乃音「うん、、そうする」


花乃音が机に顔を伏せる


花乃音「、、、くぅ、、くぅ」


あど(寝るの早、、)


その時千尋が花乃音立ちに近づいてくる


千尋「ありゃ?花乃音寝てるの?」


あど「はい」


千尋「へぇー、、、」


千尋が花乃音の顔を突く


千尋「、、、」


あど「な、なにしてるんですか?」


千尋「なにって、、見りゃわかるでしょ?」


あど「ま、まぁ、、」


千尋「花乃音のほっぺたモチモチで気持ちいんだぞ〜、、つんつん」


花乃音「んんっ、、、」


花乃音「くかぁ〜〜」


花乃音が口を開けて爆睡していた


あど「、、、」


あども花乃音の頬を突き始めた


あど「、、おお」


千尋「ね?」


あど「気持ちいっすねこれ、、」


千尋「うん、、」


花乃音「んぐっ、、むぐっ、、ふぐっ、、」


花乃音が目を覚ます


花乃音「こ、こにょ、、こりゃ、、やめっ、、」


ふたりは起きたことにも気づかず頬を突く


花乃音「んがぁぁぁぁぁ!!!」


花乃音が無理やり体を起こす


あど「うわぁ?!」


千尋「おおっと」


花乃音「何してるの2人とも!!」


千尋「いや、花乃音のほっぺた突いてただけよ?」


あど「そうそう」


花乃音「な、、何してるの!!」


花乃音「勝手にそんなことしないでよね!」


千尋「、、、」


花乃音がパソコンに顔を向ける


千尋がまた花乃音の頬を突く


花乃音「、、、、おい」


あども頬を突く


花乃音「こりゃ、、、」


花乃音「ひょ、は、はにゃせ!」


千尋に至っては頬を軽く抓っていた


花乃音「ちひろー!!やめりょお!」


あど「、、、へへ」


花乃音「あどくんもやめりょ!!」


花乃音「はにゃへえええ!」


千尋「つんつんつんつんつんつん」


あど「つんつんつんつんつんつん」


花乃音「やめりょおおおおおおおお!!!!」


時間が経ち定時間際


あど(あと少しで定時か、、)


あど「花乃音さんそろそろ帰りますか?」


花乃音「そうだね」


あど「じゃあたまには飲みに行きませんか?」


花乃音「お、いいよ」


定時になり会社を出る2人


居酒屋に入る2人


店員「いらっしゃいませー」


店員に案内されテーブル席に座る2人


あど「これと、、あとこれとこれで」


花乃音「私は、、これとこれとこれ、でお願いします」


店員「かしこましやしたー」


店員が厨房に戻って行った


花乃音「にしても、あどくんが私を誘うなんて珍しいね」


あど「そうですか?よく誘ってる気がしますけど」


花乃音「い、いやほら、、たつやくんとか千尋とかも呼んでたじゃん」


あど「、、、今日は2人の気分なんです」


花乃音「は、、はぁ?」


花乃音が困惑していると注文していたものが届く


あど「んじゃま、乾杯」


花乃音「お疲れ様ー」


花乃音「んぐっ、、んぐっ、、」


あど「ごくっ、、ごくっ、、」


花乃音「ぷはぁ!」


あど「ふうぅ、、」


花乃音「いやぁー今日も疲れた疲れたぁー」


あど「ですねー」


花乃音「はぁぁ、、、」


花乃音「まぁたあったらしい仕事振られてさぁ?」


花乃音「ちょっとは私以外のやつにも振れやぁ!って感じ!」


あど「お、おお、、」


あど(相変わらず酔いが回るのが早いな、、)


花乃音「んもぉ仕事やだぁ!」


花乃音「はぁ、、好きな人でも居たらなぁ、、」


あど「好きな人?」


花乃音「うん、、彼氏とか出来たことないもん」


あど「へぇー」


花乃音「へぇー、、って、そういうあどくんはどうなのさ?!」


あど「どうなのさって、、僕もできたことないですよ、恋人なんて」


花乃音「あっはっはっ!だろうねー!」


あど「むっ、、聞き捨てなりませんね」


花乃音「まぁまぁ落ち着いてよーねぇー?」


あど「はいはい、、」


花乃音「元気だしなよ〜、、」


花乃音「、、、じゃあさ」


あど「?」


花乃音「私が、、、恋人になってあげようか?」


あど「、、、、」


花乃音「、、、、、!」


花乃音が自分の言ったことの大変さに気づく


花乃音「あ、こ、これはその!ち、違くて」


あどが花乃音を見つめる


花乃音「あ、だ、だから!これは違くて!ちょっと酔っちゃってたっていうかその、、」


あど「ぷっ、、」


あど「あっはははははは!!」


花乃音「な、なによ?!」


あど「私が、、恋人になってあげようか?、、、だって!」


花乃音「なっ、、、」


あど「花乃音さん、、面白すぎてっ、、ははははっ!」


花乃音「こ、、こんのぉ、、」


あど「花乃音さんほっぺた真っ赤ですよ?」


花乃音「う、、うるさい!!」


花乃音「ちょ、ちょっとお酒が回っただけだし、、」


あど「また赤くなってる」


花乃音「〜〜〜〜〜っ////」


花乃音が顔を手で隠す


あど「はははは」


花乃音「んもぉぉぉ!!」


花乃音が酒をがぶ飲みする


花乃音「んぐっんぐっんぐっ、、だぁぁ!」


あど「落ち着いて落ち着いて、、」


花乃音「知らないっ!ふんっ」


あど「子供ですか、、?」


花乃音「私は子供なんかじゃなぁぁぁい!!」


あど「ははは、、」


あど(こりゃ酔いつぶれるぞ、、)


そして数分して


花乃音「あふぁ〜、、、」


あど「はぁ、、やれやれ」


あど「大丈夫ですか?」


花乃音「だめれふ〜、、」


花乃音「もう一杯おかわりぃー、、ひっく」


あど「もうダメですよ。お会計して帰りましょ?」


花乃音「いぃやぁだぁ!」


あど「まったく、、」


あどが席を立って会計をしに行った


店員「お会計が、、5600円です」


あど「はい、、」


店員「お、お連れさん、、大丈夫ですか?」


あど「な、何とかなりますよ、、ははは、、」


あどが会計を済ませて花乃音と一緒に店を出る


花乃音「よっしゃぁー!次のお店行こー!」


あど「ダメです。帰りますよ」


花乃音「むぅぅ、、」


花乃音「おわっとっと、、」


花乃音がおぼつかない足で歩く


あど「大丈夫ですか?」


あどが花乃音の肩を持って支える


花乃音「あぁーセクハラぁー」


あど「はいはい、、、」


改札に入り電車に揺られる2人


あど「、、、ふぅ」


花乃音「、、、」


花乃音があどの肩に倒れ込む


あど(、、、寝てる)


数分後、降りる駅に着く


あど「花乃音さん、行きますよ」


あど「花乃音さん!」


あど(起きない、、)


ドアが閉まる頃に、あどは花乃音をお姫様抱っこして電車を出る


幸い周りにあまり人がいなかった


あど(花乃音さん小さくて助かった、、)


改札を出て花乃音の家に向かうあど


花乃音「くぅ、、くぅ、、」


あど(気持ちよさそうに寝てる、、)


花乃音が住んでいるマンションについて、花乃音の部屋に向かう


あどが花乃音のバッグから家の合鍵を探す


あど「ええっと、、これか」


あど「ん?」


あどがバッグの中に入っている日記を見つける


あど「これは、、」


興味本位で日記を開けて読むあど


あど「、、、予定がびっしり書いてある、、あれ?」


あど(今日残業する気だったんだ、、でも僕の飲みの誘いに、、、)


あど「、、、、まったく」


あどは花乃音を抱えて家の中に入る


寝室にあったベッドに花乃音を寝かせる


花乃音「むにゃむにゃ、、、くかぁ〜、、」


ヨダレを垂らして眠る花乃音


あど「、、、無理は体に毒ですよ。」


あど「おやすみなさい、、」


そう言うとあどは花乃音の家から出る


あど「さっ、帰るか」


あどは自分の家へと帰って行った


次回に続く

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